成長するものだけが生き残る

成長するものだけが生き残る上原 春男 (著)

成功本ならぬ成長本

著者は「海洋温度差発電」の世界的権威。
その研究の過程で人や企業が成長するための重要な原理を発見したとのこと。
結構、その道でも有名な方なんですね。

創造の原理
成長の原理
夢をかなえる心の法則―ある科学者の伝記


さて、その成長のための原理とは…

1、創造・忍耐の原理
2、成長限界の原理
3、並列進行の原理
4、条件適応の原理
5、分離再結合の原理

と、しています。
それぞれの、原理についてセブンイレブン、トヨタ自動車など実在の企業を例に出しているのでわかりやすい。


他に成長のキーワードとして「心地よさ」をあげている。
たしかに、心地よい場所には長い時間滞在したいし、何回も行きたいものだ。
心地よい人物とも、長くお話していたいし、何回も会いたいものだ。

最近流行してる店や商品を見ても心地よいものが多い。

よく考えれば当たり前のことだが、我が身を振り返り、服装、言葉遣い、物腰など相手にとって心地よいことを普段考えているかといわれると、そんなことはあまりない。

どうせなら、心地よい人と思われたいものだ。
早速、近日中に床屋に行こう。

さすが理工系の大学の教授だった方だけあって、全体的に文章は理路整然としてわかりやすいです。

あと、お決まりの「目標を持て」「目標は声に出せ」「どうせなら大きな目標を」ということも出てきますが、色々な本で出てくるということはこれはやはり重要なんでしょうね。


しかし、それぞれの著者の専門やバックボーンが違うと、それぞれ切り口も違うので面白いですね。

また、著者は「この辺でいいかな」と企業経営者が思うと、途端にその企業は衰退すると言っています。
そして、それは個人にもあてはまるとも。

私は、非常に「この辺でいいかな」と思いやすい人間なので、この本でガツンと来ました。

やる気のある企業や人間は成長を指向してるので、「この辺でいいかな」と思うと相対的に後退するのもまあ当然ですね。

そんなわけで、心地よさを演出しつつ、成長を志そうと心に決めるのでした。


成長するものだけが生き残る
成長するものだけが生き残る