書評かくあるべし

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今日は素晴らしい書評に二つも出会った。
感動でモニタはかすみ、キーボードを打つ手は震えています。

まずは、一つ目
Passion For The Future: 「超」整理法―情報検索と発想の新システム

「超」整理法の続編でも出たのか?と、思ったら違った。
今さら…と、思ったけど読んだらすぐに文章に引き込まれ、あらためて「超」整理法を読みたくなった。

少しながら、余計な解説をしてみると、
著者がすでに名の知れた人なので、その辺の説明はなし。
前半は、本の内容ををロジカルに概説、そして各部分ごとに短いながらもするどいコメント
(大抵の書評はこの段階までで終わっている。というか、この部分まで達していない。)

リンク先を読んでいただけるとわかりますが

>■便利な情報処理ソフトとは?個人的意見

の上の部分で文章が終わっていても、十分書評として完結している。

しかし、圧巻は後半部分
「超」整理法から情報処理ソフト、情報処理検索の未来へと話題を発展させて、最新のIT技術の話題を織り交ぜて自論を展開。
さらに、普通は隠しておきたいだろうノウハウも惜しみなく披露。

そして、最後には類書の書評もさりげなくリンクしておいてくれる気配り。

感動しました。
私の書棚のほこりをかぶった「超」整理法も、あざやかによみがえりました。

そして、もう一つ

29man the radical dubber: 「ビジネスブログのつくりかた」はアルファブロガーによるブログ成功本だった!
こちらは、本の著者の方が「超」整理法の野口先生よりは、知名度が劣る(失礼!)ので前半部分は著者のプロフィール、実績に注力。
実例がリンクと共に書いてあるので背景がよく分かります。
つかみは十分

中盤で「過去にもこういう問題があったが…」と問題提起、しつつもちょっと知識を披露。やるね。
そして、その後問題の本質と書籍の肝要な部分をズバリ!鋭い。
最後は、「ここだけの話」をちょっと交えてお得感を演出。


二つの書評に共通するのは。
・対象となる本を、よく読んでいる事。
 当たり前と言えば、当たり前すぎるけど、よく読んでいなければこれだけの文章かけません。
 
・本の内容を100%引き出し、120%の書評を書いている。
 自分の知識をひけらかして、本の内容をケチョンケチョンにけなしてる人もいるけど、賢い人はそんな事しないのです。
 アントニオ猪木の風車の理論みたいな感じですね。
相手の力を100%引き出し、「今回は猪木はやばいんじゃないか?」と思わせつつも最後キッチリとは勝つ。
しかし、対戦相手の価値を下げるような勝ち方はしない。
いや、別に書評は勝ち負けじゃないんですけど、私がプロレス好きなので…

・本の理論を自分の実際の体験談等をまじえ紹介。
 ここがやはりブログでの書評の醍醐味でしょう。
 継続的にブログを更新してる方だと、人となりもある程度わかるので、説得力が違う。

他にも色々ポイントはあると思いますが、とりあえず思いついたことでした。

私も、両方とも読んだのですが、ここまで書けるかというとはなはだ疑問。
脱帽です。最敬礼です。