水煮三国志

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いい意味で笑わしていただきました。
一気に読んだ。


市場シェアの半分を握る実力派企業を率いる、魏の曹操。
中堅企業を率いる、呉の孫権。
ベンチャー企業を率いる、蜀の劉備。

現代中国を舞台にカラーテレビの覇権をめぐって三国志の武将たちが活躍するビジネス小説。

現代が舞台なので、曹操が電子メール使ったり、赤兎馬が赤い高級外車だったり、諸葛亮が切れ者のマーケティング部長だったりと、微妙に違和感があるところが、またニヤリとさせられます。


章ごとに、「本章のポイント」というまとめが入ったり、途中重要なところでは経営理論の解説が入ったりと、ビジネス書としてのポイントも押さえてます。
タイムマネジメントやマーケティング、人材管理などなどの理論が出てきます。

あまり書くとネタバレになるので書きませんが、三国志を読んだことのある方なら、絶対ニヤリとするはず。

私は、ベンチャー企業の社長として大学に講演に来た劉備に、粘着質に質問する切れ者の学生周瑜との問答の場面がお気に入りです。


残念なのは450ページと普通のビジネス書としては比較的ボリュームはありますが、三国志のストーリーを盛り込むにはやはり少々紙面が不足気味。
どうせだったら、全10巻くらいのバージョンも読んでみたい。

この本は新刊のビジネス書が1万部売れればベストセラーと言われる中国で110万部を超える大ベストセラーとなったそうです。凄い!さすが、三国志

同じ作者の最新作も中国でベストセラーとなってるようでその名も「孫悟空は模範社員」だそうです。

「孫悟空は模範社員」って…

いつもトラブルばかり起こしてた様な…
でも、記憶違いかも…

そして、さらに現在執筆中の作品は「漁夫と管理学」だそうです。


ちなみにこの「水煮三国志」の「水煮」とは、中国で人気の四川料理「水煮魚片」から、取っているようです。

水煮三国志
水煮三国志



出版社 / 著者からの内容紹介
漢の初代天子である劉邦の末裔であることを知った劉備は一念発起して超難関大学に入学し、生涯の友となる関羽と張飛に出会い、いずれは三人で起業することを誓う。


三人は卒業後、やり手ビジネスマン董卓のマルチ商法会社に見習い社員で入るが、そのやり方についていけず入社を断念、徐州電器に職を得る。


同社社長の陶謙に気に入られた劉備は次期社長に推されて就任する。しかし、副社長として迎え入れた大学の同窓生、呂布に謀られて社長の座を奪われ、曹操がCEOを努める東漢公社に転職する。その後、同社を突然退職し、皇族商事を興して、劉表が社長を務める荊州電器の製造する「皇族」テレビの販売代行を行う。このとき、諸葛孔明を参謀に迎え、関羽、張飛らとともに、曹操の「英雄」テレビ、孫権の「小覇王」テレビに市場シェア奪取の戦いを挑む。


劉備が大学に入学してから中国三大企業の社長になるまでのサクセスストーリーの中に、「諸葛孔明の戦略」「孫子の兵法」「三略」「六韜(りくとう)」などの中国古来の兵法を織り込みながら、“経営戦略”“起業”“人材管理”“マーケティング”などの、ビジネスパーソンに必須の知識が知らず知らずのうちに身につくビジネス小説。それが『水煮三国志』だ。

ビジネス書は1万部売れればヒットといわれる中国書籍市場で110万部を超える大ベストセラー。


第1章 起業七つの心得

第2章 お坊さんに櫛を売る

第3章 劉備の桶の理論

第4章 経営はマネジメントゲーム

第5章 ニンジンの種類と使い方

第6章 にわとりの母の悩み

第7章 劉備の野菜市場理論

第8章 曹操の人材論

第9章 関羽の性格

第10章 袁紹のマネジメント論

第11章 曹丕の不倫騒動

第12章 曹操の人材開発論

第13章 劉備の職場での世渡り術

第14章 諸葛孔明のタイムマネジメント論

第15章 経営者をマネジメントする

第16章 勇猛勇敢な部下になる

第17章 諸葛孔明のマーケティングマネジメント

第18章 顧客の感情をつかむ兵法

第19章 象を倒すアリの秘策

第20章 主客転倒の策

第21章 曹操、荊州奪取を画策する

第22章 ブランド価値を高める経営

第23章 経営とは顧客満足である