Web2.0から、web3.0へ。
ビデオジャーナリスト
impress.TVキャスター
宣伝会議 講師
関西大学 総合情報学部 講師
デジタルハリウッド特別講師
と、多彩な肩書きをお持ちで、Webやメディアの最前線でご活躍の神田敏晶氏によるweb3.0論。
内容は目次を抜粋すると
第1章 ゆっくりと融合するウェブとリアルの「知」
第2章 玉石混交から情報をいかに選択するか
第3章 ボーダレス化するメディアとユーザー、感覚と表現
第4章 ネットの裏側で起きていること
第5章 ユーチューブ、セカンドライフが見せる新しい世界
第6章 ユーザーが求める新フェイズは何か
これからのメディアとネットの関係やネットにより変わる人々の生活をユーザー視点からわかりやすく解説しています。
以下、印象に残ったところの引用や感想
人々が集合知を頼りにする要因は、企業が商品を売るために押し付けてくる一方的な情報ではなく、同じ立場にある人の意見だからこそ信用できる信頼感にある。
私も、商品を購入する際はかなりの確率で、ネット上の評判を確認してから購入します。
企業のサイトで写真や諸元を確認して、実際の使用感などをBlogやkakaku.comで確認する感じかな。
PC用品から子どものおもちゃや絵本までそんな感じで選んでます。
私の妻はPCをあまり使わない人ですが、商品の評判を調べるときは結構使ってるみたい。
特に、子ども用品を購入する際、同じような年の子どもを持つ人の評判が気になるみたい。
人々は作られたメジャーを受け入れるよりも、次のメジャーになる種を、ブログやSNSなどから発信されるパーソナルな情報のロングテールから見つけ出すのが楽しみになっているのだ。
こういう欲求は結構前からあったけど、ブログやSNSによって、より見つけ出しやすい環境が整ったのかな。
19の歌詞に「 "売れる前から 知ってたよ"知ったかぶりを 着こなしてー」というのがあったのを思い出した。
好きなインディーズのバンドがメジャーデビューするとファンじゃなくなって「俺(私)たちが育てたのに、恩知らず」みたいな事言う方もいますね。
今までは、機会が与えられなかったアマチュアに比べて、組織に所属しているだけで機会をただ与えられていただけのプロというのは、徐々に食い扶持が減るかもしれない。...
機材があるからというだけで、胡坐をかいていた人の仕事は取られてくるだろうし、これからさらに機材が安くなると、装置産業の上に胡坐をかいているような人の仕事はますます目減りしていく。
デジタル一眼レフカメラやビデオカメラで低価格で高性能なものが出てきた事により、単に機材を持っているだけというプロは淘汰されていくだろうという話。
最近、結婚披露宴に出席すると、二人の生い立ちやなれそめなどのビデオやウェルカムボードをプロが作ったのかという感じのものを見かける事が多いです。
もちろん、プロとアマチュアの腕の差は歴然とあるのでしょうが、私を含む一般の方はそこまでわからないことも多いのでは。
年賀状を家庭用プリンタで印刷してるときなどにも、印刷屋さんも大変だな。と思ったりしますね。
ボクよりも、ウェブジャーナリストと呼んでいいブロガーはすでに登場していて、ネットで活躍の場を広げているネタフルのコグレさんもその一人だ。...
ネタフルのブログが有料であってもきっとボクは購読しているだろう。
また[N]ネタフルか!
ネタフルのコグレさんは男前ですし、人柄もいいですからね。
私も、有料でも購読してもいいと思うブログがいくつかありますが、現状それをうまくまわせる仕組みがあまりないですよね。
はてなの投げ銭をうまく活用すればいいのかな。
でも、有料にして報酬を得る事によりなんらかの義務や責任を負うよりは、無料で自由に自分のペースで続けたいと思うブロガーも多そうですね。
そして、衝撃のセカンドライフ内での赤裸々な告白
今のところセカンドライフ内でおすすめの場所はアダルトエンタティメントである。
...
「Escort Club」では交渉しだいでエッチが可能だ。相場は500L$くらいで、部屋代の負担が別途必要だが、先週ボクのアバターは童貞を失った。
交渉がなぜかリアルの世界よりもリアルだから不思議と緊張してしまった。
なんと!
そんな、場所があったとは・・
家庭用ビデオデッキやインターネットの普及の陰にはアダルトコンテンツがあったと言われてますが、セカンドライフにもそんな一面があるんですね。
しかし、交渉してるのが自分の娘や妻だったりする場合もあるんだろうなぁ。
それは、出会い系サイトやテレクラでも同じ事か。
そして、話は佳境に入り
これからは、出る杭が打たれる時代ではなく、出る杭こそ打ちにくいという時代だ。自分らしさ、自分の価値を世に問うことができるようになってきている。
若い人が自分の才能を発揮しやすいような環境になっていくのはいいですね。
若い人じゃなくてもいいですが。
今まではネット社会で得られた情報が、リアル社会のノイズのような立場にあったが、これからはリアルがノイズに感じられてしまい、社会生活との疎外感を感じるような人も登場するかもしれない。すでに、現実世界よりネット上で過ごす時間の方が長い人は結構いそうですね。 奥さんの顔見てる時間より、PCのモニタを見てる時間の方が長い人はかなりいそう。
時空を超えて、世界中の色々な人とコミュニケーションをとれる事は素晴らしいですが、何事もバランスでしょうか。
そして、タイトルにある肝心の「ウェブ3.0」ですが、それは読んでのお楽しみ。
しかし、逆に本書を読み、Webで無料の玉石混交の情報の中から探すより、1470円で書店でまとまったコンテンツを買ったほうがいいのでないかと思ったり。
Webやネットの可能性を本書を通じて読みすすめるほどに、「しかし、これを俺は書籍で読んでるんだよな」という矛盾を感じた。
エクセルやワードにヘルプがついてるけど、詳しいマニュアル本買って読む感じですかね。
実際、これだけの文章量をPCのモニタで読むと疲れるし。
メディアの特性を意識して使い分ける技術をユーザー側も持つことを必要という事をあらためて教えられた気がする。
ウェブ3.0型社会 リアルとネット、歩み寄る時代神田 敏晶 (著)
第1章 ゆっくりと融合するウェブとリアルの「知」
第2章 玉石混交から情報をいかに選択するか
第3章 ボーダレス化するメディアとユーザー、感覚と表現
第4章 ネットの裏側で起きていること
第5章 ユーチューブ、セカンドライフが見せる新しい世界
第6章 ユーザーが求める新フェイズは何か