2006年:未紹介本で良かった本7冊

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2006年このブログで人気のあった本ベスト10:[俺100]
に続いて、未紹介本で良かったものをご紹介。

大体、風邪などで仕事を休んだときに読んだものが多かったです。
仕事を休んでるのにブログ更新でもないだろう。ということで、未紹介になったものも多いですね。
あと、大著や有名なものが多いので、「私が紹介しなくても、誰でも知ってるであろう」と、思ったのも多いかな。

じゃ、順不同で


●一つ目


フラット化する世界(上)
フラット化する世界(上)
トーマス・フリードマン (著), 伏見 威蕃 (翻訳)


フラット化する世界(下)
フラット化する世界(下)
トーマス・フリードマン (著), 伏見 威蕃 (翻訳)


世界は情報通信網の発達や低コスト化でフラット化しているのに、先進国では逆に雇用や賃金で格差が広がっていると言うお話。
日本でも「格差」「下流」「ワーキングプア」などが話題となっていますね。

世界はフラット化してるのに、日本では格差が広がっているという不思議な現象の秘密もこの本を読めば少しはわかるかも。

私もこの問題を「関心の輪」に、とどめないで自分の「影響の輪」の中でなにができるか考えていきたいです。


●二つ目


富の未来 上巻
富の未来 上巻
A. トフラー (著), H. トフラー (著), 山岡 洋一 (翻訳)


富の未来 下巻
富の未来 下巻
A. トフラー (著), H. トフラー (著), 山岡 洋一 (翻訳)


こちらも、上の「フラット化する世界」と同じようなテーマです。
これから資本主義社会がどのように動いていくか、世界がどのような方向に動いていくかを鋭く解説しています。

一章ごとに「読む」「眠る」「読む」「眠る」を繰り返して読みました。

●三つ目

「みんなの意見」は案外正しい
「みんなの意見」は案外正しい
ジェームズ・スロウィッキー (翻訳), 小高 尚子

タイトルどおりの本ですが、Web2.0というキーワードの理解をさらに深める一冊。
もしくは逆にこういう社会の流れがあったからこそWeb2.0的な考えも支持されているのかも知れない。
ツールが先か思考が先か、鶏が先か卵が先かみたいな話ですが、そんな細かい事は置いておいて。
今までの上から下へ情報が伝わりそれが正しいとされる社会から、広い民衆の意見を合わせて大きな流れを作っていく社会に移っていくのかなと感じました。

●四つ目
負ける!やめる!あきらめる! 希望を捨てたら幸せが見えてきた
負ける!やめる!あきらめる! 希望を捨てたら幸せが見えてきた
P・ピアソール (著), 藤井 留美 (翻訳)


ネガティブなタイトルなので、紹介するタイミングを逃してしまいました。
しかし、内容は「人事を尽くして天命を待つ」的な本。
例えばプレゼンでも「準備をしないでもなんとかなるさ」というポジティブシンキング?よりも
「出席者が増えるから資料は多めに準備しておこう。パワーポイントが使えないかもしれないので紙の資料も準備しておこう」
のようなネガティブシンキング?を推奨しています。

で、結構いい本だったので紹介しようと何度も思ったのですが、なぜか本棚に見当たらない。
探そうと思うのですが本のタイトルが「負ける!やめる!あきらめる! 希望を捨てたら幸せが見えてきた」なので
あまり深追いしないようにしています。


●五つ目


マーケティングは「嘘」を語れ!―顧客の心をつかむストーリーテリングの極意
マーケティングは「嘘」を語れ!―顧客の心をつかむストーリーテリングの極意
セス ゴーディン (著), Seth Godin (原著), 沢崎 冬日 (翻訳)


大量生産大量消費時代が終わって、これからはいい意味で「こだわり」が生産者にも消費者にも求められていると思います。
そこで必要なのがその思いを伝える「ストーリーテリング」の技術。
私はスペック的に「z40式 H300mm×W500mm×B400mm」的な無味乾燥なものに惹かれる部分もありますが
「アメリカアラスカ空軍も採用している伝説のジャケット」
「NASAが宇宙飛行士のために採用した~」
的なものにももちろん惹かれます。

しかし、自分自身ではその手の文章を書くのは苦手なので勉強になりました。

「物語力」で人を動かせ!―ビジネスを必ず成功に導く画期的な手法
「物語力」で人を動かせ!―ビジネスを必ず成功に導く画期的な手法
平野 日出木 (著)

日本人の著者が書いたものではこちらが良かったです。

こちらは3月に紹介していますね。
「物語力」で人を動かせ!―ビジネスを必ず成功に導く画期的な手法:[俺100]


●六つ目

非常民の民俗文化―生活民俗と差別昔話
非常民の民俗文化―生活民俗と差別昔話

クリスマスやバレンタインデーが商業主義だとか節操がないとか言われますが
日本人は昔からなんだかんだ言って、適当な理由をつけてヤルのが好きなんですよ。

いまどきは「お祭りが終わった後に神社で」とか流行らないのでシチュエーションが変わっただけ。

ただ、50年やそこらで常識と言うのはガラッと変わってしまうものなんですね。

●七つ目


ビッグバン宇宙論 (上)
ビッグバン宇宙論 (上)
サイモン・シン (著), 青木 薫 (翻訳)

ビッグバン宇宙論 (下)
ビッグバン宇宙論 (下)
サイモン・シン (著), 青木 薫 (翻訳)

これも風邪をひいたときに読んだような
このサイモン・シン and青木 薫さんのコンビは外れがない。
本書も難しい宇宙論を人物伝と合わせる事で読者が飽きないで読みすすめられるようになっています。

フェルマーの最終定理
フェルマーの最終定理
サイモン シン (著), Simon Singh (原著), 青木 薫 (翻訳

こちらは文庫本になりましたので、はじめて読むのにはちょうど良いかも。


以上、ブログで紹介しなかった本で私の印象の良かったものをリストアップしてみました。
この記事を書くにあたって感じた事は「やはり読書メモは重要」ということですね。
私はあまり読書メモはマメに取る方ではないし、整理整頓してるわけでもないです。
そうすると、後から思い返すときに苦労しますね。
良かった印象は残っているものの「じゃあ具体的にどこ?」と言われるとあまり思い出せない。

キーワードが思い出せると芋づる的に色々思い出せるのですけどね。

そんなわけで「読書メモ重要」と最後に思った2006年でした。


「読書メモ」や効果的な読書法については下記の本が詳しいです。

レバレッジ・リーディング
レバレッジ・リーディング
本田 直之 (著)
なぜ「速読」より「多読」なのか?
1日1冊のビジネス書を効率的・戦略的に読みこなす投資としての読書法
訓練不要であなたの思考が劇的に変わる