スイス人銀行家の教え 本田健

ベストセラーとなった前作、ユダヤ人大富豪の教えの続編です。

本作も前作のスタイルを踏襲し、メンターと日本の若者の対話形式の小説となっています。
その中から、お金と幸せの知恵を学ぶとなっています。

実は、私は本田健さんの本は全部読んでいますが、苦手です。
個々の理論は、理解でき共感できる部分もあるのですが、なぜか苦手です。

けど、話題になってるのでついつい買って読んでしまいます。
これだけ、売れてるのにあまり面白いと思わない俺は、世間の感覚とずれてるのか?
と、思っていたところ先日個人の時代を生き抜くための知恵さんに、なるほど!と思う記事がありました。

個人の時代を生き抜くための知恵: 本田健さんの功罪から引用します。

私の男性のビジネス友達には本田健さんは意外と評判が悪い、あまりに優しすぎて物足りないという人が多いのだ。やはり男は神田昌典さんやロバートキヨサキのような、ある程度辛口文体のほうが受けるようだ。


良かった。俺だけじゃないのかとまずは一安心。

しかし、本田さんはそれをあえてわかったうえでやってると思う。本田健さんは本の中でむずかしい言葉をほとんど使わない、そしてその文体は非常に優しい。そしてお金やビジネス主題の本でありながら、「分ちあい」や「感謝」といった浅見 帆帆子さんにも近い世界が展開されているのである。

彼はきっとビジネスライクな男なんぞをはなからターゲットにしてないんである、いままで「お金持ち」や「企業」なんて考えてもいなかったような女性にこそ受け入れられるような世界を極めて戦略的につくっているんだと思う。


そうなのか!と思いました。
私は、なぜか女性向けに書かれた本を読むのが苦手です。
女性週刊誌とか女性ファッション誌とかですね。
江原啓之さんとか浅見帆帆子さんも苦手ですね。
あと中谷彰宏さんも苦手です。

江原啓之さんは、タイトルは忘れましたが、妻が持っていたので借りて読んだら、入浴の仕方とか書いてあって読むのやめました。

同じような内容でも女性向けと男性向けの本って結構ありますね。
内容が同じでも、女性向けの本はタイトルが違いますね。
「幸せになるあなたの16章」「人生がばら色に変わる50の言葉」とかですね。
女性には、「成功哲学」「投資戦略」「天風の思想」とかのタイトルは受けないんでしょうね。

個人的に私は、文体が固くて、漢字が多くて、字が小さくて、厚い本が好きです。
あと、索引や参考文献、注釈がきっちりしてる本が好きです。

だいぶ「スイス人銀行家の教え」から離れましたね。


この「スイス人銀行家の教え」に例をとると、お金に関する3つの機能を、銀行家のメンターが教える場面があります。

お金の持つ「交換機能」「蓄積機能」「増殖機能」を市場で魚と栗を交換する例など元に、非常にわかりやすく説明しています。

が、そのわかりやすくさらっと説明してるのが、私は多分苦手なんですよ。

誰が何年に何という論文の中で、なんとか説が唱えられた。とか貨幣の三機能には増殖機能ではなく、○○機能を含む場合もある。その説は何々派に多く、非主流派である。

とか薀蓄が多いほうが好きですね。

全体的な感想では、メンターがスイス人銀行家だったりラブストーリーを挿入する必然性をあまり感じませんね。

とか言いつつ次回作も多分買うでしょう。


割りに辛口に書きましたが、ベストセラー作家は辛いですよね。
これが、書いてる人が違えば、私の感想もまた違うと思います。

これも有名税の一つでしょうか?

ベストセラー作家の苦労が少しわかった。
ついてる!


スイス人銀行家の教え―お金と幸せの知恵を学ぶ12のレッスン