テツはこう乗る 鉄ちゃん気分の鉄道旅

テツはこう乗る 鉄ちゃん気分の鉄道旅

「鉄ちゃん」「テツ」と言われる鉄道マニアの視点から鉄道の魅力を紹介。

いやぁ凄い。
軽い気持ちで読み始めたら、読み終えたころにはすっかりはまってしまった。
私も小さいころはおもちゃの電車で遊んだり、電車の図鑑を喜んで眺めていたものですが、そのころの様な電車に対してのあこがれやときめきといった気持ちを思い出しました。

本書は冒頭に

この本を、日本全国に点在するテツ未満の鉄道好きたちに捧ぐ

とあります。
ずるいよねぇ。

著者によれば、最近「実は鉄ちゃんにあこがれている」という人が増えているそうです。なぜでしょうね?
なぜかは知りませんが、実は私も最近鉄オタにあこがれているのでタイムリー。


当然この本の著者も鉄ちゃんですが、やたらと色々な場面で感動する。
常人には理解できない。

レールのつなぎ目の音に感動したり
駅舎の改築工事をマイホームの完成を待ちわびるような気持ちで過ごしたり
忙しくて電車に乗れないときは、自分が電車になった気持ちを妄想したり

「これはネタですか?」というような失礼ながら奇妙な鉄道マニアの生態を知ることができます。

やたらと感動したりエクスタシーを感じる一方
「こんなことはマニアの間では常識なのでいちいち動揺はしない」とクールな一面も…


実用的な知識も満載で例えば
品川駅から東京駅八重洲側まで移動する場合、山手線や京浜東北線ではなく東海道線を利用する。なぜなら東京駅のホームの関係で徒歩での移動距離が少ない。

など、言われてみればなるほどです。

この本、ほとんどの見出しが
「テツは~」ではじまるのが面白い
例えば
・テツは路線図で妄想する
・テツだけに聞こえる音がある
・テツは脳内鉄道を空想する
・テツは乗ってきた列車に一礼する

などなど、まるでビジネス雑誌の「できる男は~」みたいです。

あと「鉄っちゃん」は一般的に女性にあまりウケはよろしくないようです。
ただ、さりげなく効率的な乗り換え方法を提示したり、「世界の車窓から」的なアプローチを取るとそれなり受けるようです。

あと本書とは直接関係無いけど秋葉原の交通博物館閉館するんですね。
交通博物館 TRANSPORTATION MUSEUM JAPAN
交通博物館 : 閉館のお知らせ

行った事がないので一度閉館前に行ってみよう。
早速今週末にでも行ってきます。

テツはこう乗る 鉄ちゃん気分の鉄道旅光文社新書
テツはこう乗る 鉄ちゃん気分の鉄道旅光文社新書

■今日からあなたも「鉄ちゃん(テツ)」…乗りテツ、撮りテツ、収集テツ、「鉄ちゃん」たちはいったい何が楽しいのか?テツから学ぶ鉄道の楽しみ方
鉄道旅行は好きだけど、いつも目的地までボーッと乗っているだけ。きれいな車窓とおいしい駅弁で、なんとなく満足してしまっている。でも、ホントは、もっと鉄道の旅を楽しんでみたい……。そんなあなた! 今からでも遅くはありません。今日から私たち「鉄ちゃん」の一員になってみませんか? まわりの視線なんて気にすることはありません。今こそ自信を持って堂々と「テツです!」とカミングアウトしましょう。そうすれば、生涯楽しめる趣味ができて、人生が豊かになります。本書は、鉄道ならぬテツ道入門――テツの先輩として、みなさんに鉄道の楽しみ方を伝授しましょう。