「良薬は口に苦し」そんな気持ちにさせる一冊でした。
まずは、冒頭のまえがきから、”仕事のできない人”像を少し長いけど引用。
上司から見た”仕事のできない人”像は、次のようなものです。
学校はよいところを出ています。企画業務が好きでパワーポイントを巧みに使いこなします。マトリックスを使った分析法をいくつも知っています。
それゆえにアウトプットを見るまで、自分も周囲も「その人は仕事ができる人だろう」と錯覚しています。
しかし、仕事ができていないのです。
まず、仕事の手順を理解していません。そのため、肝心なところを調べていなかったり、大きな見落としが発生したりします。ネットを使って情報は集めますが、現場に足を運んで集めた情報はありません。不備を指摘されると受け身になってしまい、言われたこと以外できなくなってしまいます。また、何がやりたいのかを訪ねても要領を得ず、目的と手段を履き違えもしょっちゅうです。
このような人が、上司から見た”仕事ができない人”です。
うーむ。なかなか手厳しい。
しかし、そんな厳しい著者の酒井氏も、若手社員時代は、勘違い社員だったようで(失礼!)
不本意な配属で、転職することばかり考えていたり、態度が不遜だったり、そして、そんな調子なもんだから、さらに不本意な移動を強いられたりと、もう、さんざんです。
でも、そこから酒井氏は、目覚めます!
一段上の状況分析をして、見事「やりたい仕事」を勝ち取ります。
同じ人間でも「やりたい仕事が与えられない」と悩んで転職寸前の酒井さんと、「やりたい仕事をするために、状況を分析し能動的な行動を取った」酒井氏は同一人物とは思えません。
また、同じ状況でも、自分の考え方や行動を変えると、ここまで結果が違うのかと、驚かざるを得ません。
もんもんと悩んでいる人は、暇なのか。とさえ思えてきます。(でも、悩むときは悩むよね)
でもねー、「状況分析」とかも重要ですけど、この本にも書いてますが、それ以前の結構基本的な事が重要だったりするんですよね。
たとえば
・あいさつや素直さは重要。
・昼休みや飲み会など、仕事と直接関係なさそうな場所での過ごし方が、会社員人生に与える影響も重要。
とかね。
ただ、そういう自分も
・明るく元気な挨拶
・上司をランチに誘う
・大掃除などは率先して参加する
・宴会芸も本気で!
などは、苦手なんですよね。ごめんなさい。
会社では、会社という組織が優先されるので、個々人がやりたいことが思うがままにできるということは少なく、そのギャップに日々悶々と悩んでいる方も多いと思います。
自己啓発書などにありがちなフレーズですが、「状況を変えるには、相手を変えようと思わずに、まず自分を変えること」は、この会社と個人の関係にも成り立つと思います。
しかし、自分を変えようと思っても、どのように変えればいいかは、なかなかわからないものです。完全にわかっていたら、最初からそうするでしょうし。
自分を変えることの重要性と、その方法をこの本は示していると思います。
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■『伝説の朝礼 ~仕事のやる気がみなぎる52話~』とはメールマガジン『伝説の朝礼 ~仕事のやる気がみなぎる52話~』とは、酒井先生が本書の読者に向けて書いた“朝礼”です。
この朝礼には、人間関係を円滑にする方法、目標設定の方法など、仕事ができて会社に必要な人になるための教訓が詰まっています。
しかも、ひとつひとつの話題が具体的なので、聞いた内容をすぐに行動に移すことができます。
また、「字がヘタだからこそ手紙を書くといい」など、一見、よくわからないテーマでも1分後には思わず納得してしまうオチがあり、楽しみながら読むことができます。
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4万人を指導してきた人のネタは興味がありますね。
俺も訓話する機会があったら、こっそり使ってみよう(笑
仕事ができる人、会社に必要な人酒井英之 (著)
4万人を指導してきたコンサルタントが知ってる、なぜか仕事がうまくいく人の習慣
不況期には、会社は今までのやり方を見直します。ダメで元々、何でもやってみよう! という機運になります。まさに若手社員が実体験を積むチャンスなのです。では、このチャンスを活かすにはどうすればいいのでしょうか?「挨拶や掃除を馬鹿にするな」「上司は部下のここを見る」「自分の稼ぐ額を知れ」「“わかる”を“できる”に変える5ステップ」「トップが宴会で探す意外な人材とは?」などなど、著者の豊富な経験と事例をもとに述べていきます。この本を読むことで、明日からの仕事が劇的に変わるに違いありません。
序章 会社に必要な人が意識している5つのこと
第1章 あたりまえだけどなかなかできない仕事の作法
第2章 できる人に教えてもらう技術
第3章 「仕事ができる自分」を上手にアピールする
第4章 どんな問題も解決する思考プロセスを身につける
第5章 「できない」を「できる」に変える巻き込み力
終章 仕事ができる人、会社に必要な人の心の持ち方、鍛え方
成功者ファクトリー
>いわゆる成功本を100冊読むことで、成功できるかを検証する
面白い発想ですね!
また、書評の切り口もなかなか独創的で納得です。
特に、
自分を変えようと思っても、どのように変えればいいかは、なかなかわからないものです。完全にわかっていたら、最初からそうするでしょうし。
確かにそうだな~と…。
新しい視点が得られました、ありがとうございます!