自助論 サミュエル スマイルズ 訳:竹内均

先日4月20日に、地球物理学者の竹内均先生がお亡くなりになりました。

ちょうど、私のブログの名前が日経新聞の日経マネーの広告に載った日の日経新聞で知りました。

参考:俺と100冊の成功本 blog.自己啓発.com: 【ついてる】ホテルの最上階の一室で日経新聞を読んでたら自分のサイトが載ってた。
実は、ついてるも、ほろ苦い気分でした。


竹内均先生といえば、地球物理学者でありますが、一般の方には、雑誌ニュートンの編集長、大学受験参考書「基礎からよくわかる物理」(旺文社)などでも広く知られています。

大学に入ってからもプレートテクトニクス理論の論文などでたびたび名前を拝見していました。

そんな竹内均先生ですが、私の中で一番名前を見た回数が多いのは、スマイルズの「自助論」の訳者としてだと思います。

「自助論」を読んだ事が無くても「天は自ら助くる者を助く」という言葉を聞いた事がある方は多いのではないでしょうか?

明治時代には「西国立志伝」として若者の間で「学問のすゝめ」と共にベストセラーとなり、近年では小泉首相の施政方針演説でも人の育成の重要さの例として「自助論」が引用されています。

先日無敵会議の後の2次会でも、たつをさんととくひろさんが、確か竹内均先生の著書「「修身」のすすめ」の話題を出していました。

そのとき私は「何の本だろう?」と恥ずかしながら思ったのですが、今になってみれば「あぁ、竹内均先生の本なのか」と合点がいきました。

というのも、たつをさんもとくひろさんも一流の技術をお持ちでいながら非常に謙虚で知識をひけらかさない方々です。

私などは、普段でもそうですが、酔うとつい自分の話をしたくなりますが、お二方とも実に謙虚でびっくりしました。

現代に生きるベンジャミンフランクリンのような方々です。


ところで、私は「一冊だけ成功本読むとしたら何がいいですか?」と聞かれる事がたまにあります。
たいていは「デールカーネギーの人を動かすがいいですよ」と答えます。
先日の無敵会議の後の2次会でもこの話題が出て、実は結構成功本にも詳しいたつをさんにも同意していただけました。

しかし、今思えば、自助論も捨てがたいなと思います。
技術者や研究者の方ならむしろこっちがいいのかなとも思えてきました。

やっぱり、一冊にしぼるのは難しいですね。

そんな事を思いつつ、地球物理学者の枠に収まらない幅広い活躍をされた竹内均先生のご冥福をお祈りいたします。
合掌


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