女子勉 - ビジネス書の力で女性を元気にする!を運営する勉子さんこと山田玲子さんの新刊です。
前作の『世界一わかりやすい4コマビジネス書ガイド 』も優しいお人柄がにじみ出るような文章でビジネス書をジャンル別に紹介し、あまりビジネス書を読んだことのない人でも、とくに女性の方は共感を覚えたかと思います。
本作では、その豊富な読書量から得られた知見を実際に実行してみて効果があった方法方を、「時間」「習慣」「人脈」の3つのポイントに絞って書かれています。 特に、タイトルにもあるように現時点でノリノリというよりは、「色々勉強してるもののイマイチ」「頑張っているものの成果が出ない」などの「伸び悩み」を感じている方に向けて書かれています。
というのも、著者の勉子さん自身が、本業のWebデザイナーとして伸び悩みを感じ、ビジネス書を読むようになり、そしてブログを運営して、本業でもブログでも見事に成果を出された実体験から書かれているからです。
勉子さんが本業としているWeb製作のお仕事ですと、どうしても相手の都合にも振り回されることも多いでしょうし、超過勤務が慢性化しているようなイメージもあります。深夜まで作業して、朝はなかなか起きられず、日中も寝不足でエンジンがかからず、気がつけば今日も深夜まで。という毎日の繰り返しという同業者の方も多いでしょう。また、クリエイティブなお仕事ですとどこで終わりということもなく延々と作品に向かってしまうのではないかと思います。
そんなお忙しいお仕事の方の、時間管理術はあらゆる業種の人の参考になりそうですね。この項目には9つのポイントがありますが、この中で一番大事だと僕が思うのは2、3の(一番大事と言いつつ2つ上げましたが、内容が近いので)
・手帳を変える ・自分の時間の使い方を知る
です。
端的に言えば、「自分の行動を時間とともにメモする。時間の使い方を分類する」だけですが、これがいかに重要かはこの事が名著『7つの習慣』やドラッカーの『経営者の条件 』に書かれているということでもわかるでしょう。
特に、時間の裁量がきく、管理職や知的労働者にとって、自分自身の時間の使い方を正確に把握することは重要です。
関連することをドラッカーの『経営者の条件』の「汝の時間を知れ」から引用すると
時間の記録をとり、その結果を毎月見ていかなければならない。最低でも年2回ほど、3,4週間記録を取る必要がある。記録を見て、日々のスケジュールを調整し、組み替えていかなければならない。しかし、半年もたてば、再び仕事に流されて些事に時間を浪費させられていることをしる。
同じく『7つの習慣』の「自己管理の原則」から引用
時間管理のマトリックスを書いて、あなたがそれぞれの領域で、何割ほど自分の時間の使い方を過ごしているか考えてみる。それから、3日間にわたり、15分間隔であなたの実際の時間の使い方を記録する。最初に考えていた時間の使い方の割合はどれくらい正確だっただろうか。時間の過ごし方に満足しているだろうか。なにか変化させるべきものはないだろうか。
僕もこれらの書籍から影響を受けて記録していますが、記録するたびに、自分の想像より、休憩やゲームの時間が長いことに驚きます。逆に家族と過ごしている時間は想像よりずっと少ないことが多いです。
自分の記憶なんて本当にあいまいで想像上の産物に過ぎないことを思い知らされます。
次に、「習慣」のポイントから一つあげてみますと
・9「できる」と自分に言い聞かせる 言葉で自分を成長させる
これは僕も本当に重要だと思います。
普段使っている言葉は本当に重要。思っていることが言葉に出るという面もあるでしょうが、逆に言葉にしたことが自分の思考を変えることもあるでしょう。
すぐに「できない」「無理です」「どうせ俺(私)には〜」と言ってる人には、類は友を呼ぶでそういう方ばかり集まってきそうですよね。
僕も普段から、ネガティブなことは言わないようにしてますが、子どもができてからは特に気をつかうようになりました。想像以上に子どもは親の言葉づかいの影響を受けますからね。
また、言葉が合わないと文字通り「話になりません」。これは、次の項目の「人脈」にも影響します。そういう意味でもビジネス書を読むことで、言葉を鍛えたいですよね。
「時間」「習慣」ときて、最後に「人脈」です。
人脈も重要ですよね。僕も重要とは思いますが、非社交的で無愛想なものでイマイチ。勉子さんのように笑顔が魅力的ならもう少し人生も楽だったのではないかと思います。
その笑顔が素敵な勉子さんも以前は、自分の狭い世界に閉じこもっていたそうですが、思い切って外の世界に飛び出して「やってくるチャンスは人脈の広さは比例している」ということに気がついたとか。
しかし、その人脈の広さがチャンスに比例することに気がついても、なかなかそのきっかけがつかめない方も多いはず。特に地方にいるとイベントの開催の機会も少ないし。
そんな時には、ブログでも始めて、まずはネットで人脈を得るのも手かと。僕も、地方に住んでいて、人付き合いも好きな方ではありませんが、おかげさまでネットで知り合いも増えました。本当に嬉しく思います。ツイてます!
そして、なんと嬉しいことにこの本には「時間」「習慣」「人脈」の3つのスイッチの他に
・「一歩先行く自分ブランディング 「人気ブログ」の作り方」
も書かれています。
ブログを作る前のコンセプトワークの段階から書かれていますので、現在ブログをお持ちでない方にはかなりの価値を持つと思います。
また、現在ブログを運営している方で「始めたもののアクセス数がイマイチ」「ブランディングに結びついてないような気がする」という方にも大きな手助けとなるはずです。
この項目で僕のブログも光栄なことに、勉子さんが「女子勉」を始めるに当たり分析したブログとして、
・404 Blog Not Found
・マインドマップ的読書感想文
とともに紹介されています。ありがたいことです。
この3つのブログをそれぞれの強みで分析しています。共通点を探すと「ヒゲを生やしている」とかトンチンカンなことになってしまいそうなのでそれぞれの強みで分析して良かったですね。
ちなみに僕のブログは「深い分析とコラムのような読み応え」と書かれていました。
前述のマインドマップ的読書感想文のsmoothさんは
【ブログ】女子勉流「人気ブログの作り方」5つのポイント:マインドマップ的読書感想文
◆一方の聖幸さんは、「感情を動かす」のがお上手。特に「クスリw」と笑ってしまうようなユーモアのエッセンスが持ち味ではないでしょうか?
私が思うに、それって「アサマシ」に関係するんですけど、うまく言語化できなくて、「何言ってんだかわかんねー」と突っ込まれそうなので、今回は細かいところはパスw
でも、ビジネス書の書評で、こういうセンスをお持ちの方はなかなかいないんですよね。
これらの分析結果と当ブログの関係については、また別の機会にw
と、書いてくださってます。
なかなか自分の事は自分ではわからないので、こうやって分析してくださるのは本当にありがたいことです。
僕もブログでお困りの方には、なにかお手伝いをできればとも思っていますので、なにかの機会があればコツなどをお話ししたいと思います。
本書はビジネス書をあまり読んだことのない方にもわかりやすく、実際に勉子さん自身が試して効果があった方法ばかりが書かれています。
特に忙しい女性の方は取り入れやすい部分も多いでしょうし、フリーランスで活動している方には収入のアップに繋がる要素が満載だと思います。
また、ビジネス書をたくさん読んでいる方は、ところどころ引用されている部分を「自分はこれをあの本から学んだな」などと自分が好きな本を想像しながら楽しく読むことができます。
本書の「おわりに」で勉子さんが
本を読んでも実行する人は本当に少ない
と書かれています。
本書を読んでみた方は、ぜひ実行して成果に繋げて欲しいと思います。そして、twitterなどで勉子さんに(勉子 (joshiben_ko) on Twitter)報告すると、きっと激しく喜ぶと思います。
【ブログ内関連記事】【女子勉】世界一わかりやすい4コマビジネス書ガイド:[俺100]
気づいた時が始め時!時間管理と自分投資と人脈作り、この3点を効率的にすることで、その他大勢から一気に抜け出すことができます。
2009アルファブロガー・アワードノミネート、「女子勉」の4コマ読書ノートが本になりました。この本は4コママンガでビジネス書の書評をしています。「勉子の付箋ポイント」でビジネス書のキモをゲット。「オススメアクション」で本の知識をすぐに行動に移せます。50冊分のビジネス書のエッセンスが一瞬で手に入ります。
smooth@マインドマップ的読書感想文
聖幸さん、ご紹介ありがとうございます。
私は3人挙がってて共通点は「アサマシ」かと思いましたが、
「ヒゲ」には気が付きませんでしたw
そういうところも、聖幸さんの魅力だと思いまする。
勉子
聖幸さん!素敵書評ありがとうございます!
「ヒゲを生やしている」のところでは
お茶を吹きましたけど。(笑)
でも、書評書いていただけて嬉しかったです。
ぜひ今後とも宜しくお願い致します。
聖幸
smoothさん
こちらこそいつもお世話になっています。
僕は、お二方と違って、ヒゲはときどきですけどね。
アサマシも共通点ですが、それは他にも大御所がたくさんいらっしゃるので。
勉子さん
こちらこそ、このたびは素敵な本をありがとうございます。
僕も本を色々読んでいるものの、なかなか実行できていないので
素直に尊敬します。
これからも、素敵な本をどんどん出版してくださいね。
楽しみにしています。
mimirin
成功法とはちょっと違うかもしれませんが、
投資関連の本についてはこちらの書評がおもしろかったです。
http://www.minkaigai.com/archives/category/anshin/syusyasentaku
(みんなの海外投資)
ずいぶんと辛口の批評もありますが、
どの本が役に立つかもわかりやすく解説されています。
「(お金持ちになるための)成功本」といったところでしょうか(=^▽^)σ