明治大学の教授でありながら、数々の著書でベストセラーを連発する齋藤孝先生。
その量もさることながら著作のジャンルも幅広いですね。
国語教育から自己啓発、身体技法やら天才論まで幅広いジャンルでご活躍です。
ついでに言えば「齋藤孝」「斉藤孝」「斎藤孝」「齊藤孝」と著書によって微妙に名前まで違う幅広さ。
(検索するときに不便なんだよなぁ)
さて、そんな齊藤先生のアイディアを出す技法のノウハウがたっぷり詰まった一冊。
「歩きながら考えてみる」「たまには環境を変えてみる」「制限時間をもうけてみる」などの、ややありがちなものから齊藤先生ならではの独自の理論まで幅広くアイディアを出す技法が網羅されています。
齊藤先生ならではの理論は例えば呼吸に関するものや、身体感覚に関するものですね。
「腑に落ちない」「腹に据えかねる」「胸に刻む」などが文字通りに感じ取れるようになるまで身体感覚を鍛えておくといいようです。
「胸が痛む」「頭がさがる」「舌をまく」などは簡単にイメージできそうですが、
予算オーバーしたときの「足が出る」などはイメージが難しそうですね。
全般的に読みやすく、巻末に具体的なトレーニング方法も書いてあります。
しかし、最初のページから
「考える」ことには、言葉を道具として使う技の側面があって、言葉を操る事に慣れていないと「考える」という脳の運動ができないのだ。
などと結構深い一面も。
深い一面の一方
「こじつけ力」「無理矢理アナロジー」「誤解力」など一歩間違えれば「それただのオヤジじゃん」という危険な一面も。
そして、本書によってさらに齋藤孝さんの深く幅広い一面を知らされるのであった。
アイディアを10倍生む考える力
齋藤 孝
第1章 「考える基礎力」をつける(「アイディアを生み出す力」をつける
「考える脳」を鍛える)
第2章 「考える集中力」をつける(「集中に入る技」を身につける
「集中を持続させる技」を磨く)
第3章 アイディア力がつく「考える力」(「視点移動力」を持つ
具体と抽象を往復する力 ほか)
第4章 「聞く力」を磨いて「考える力」をつける(「聞く力」が「考える力」を支える
「対話」で「アイディア力」をつける ほか)
第5章 「考える力」をつけるトレーニング(人の話を再生する
自己チェック機能をつける ほか)
原稿用紙10枚を書く力
斎藤 孝 (著)
人を10分ひきつける話す力
斎藤 孝 (著)