リッチウーマン―人からああしろこうしろと言われるのは大嫌い!という女性のための投資入門

全世界で2,700万部ものベストセラーとなっている金持ち父さん貧乏父さんシリーズ。
そのロバートキヨサキさんのパートナーのキム・キヨサキさんが書いた女性のための投資入門。

仕事を持って自分で収入をコントロールできる男性よりも、結婚や出産など予期せぬキャリアの変更が起こってしまう女性にこそ投資による収入が必要と説く。

したの引用はアメリカの統計ですがなかなかに切実
本書p73より引用


・50歳以上の女性のうち47%が独身
・女性の引退時およびその後の収入は男性より少ない
・結婚した夫婦の50%は離婚する
・離婚した最初の年、女性の生活程度は平均して73%低下する
・女性は平均して7年から10年男性より長生きする
・経済的に困ってる高齢者のうち、4人に3人が女性。そしてその内の83%は夫が生きている間には経済的に困っていなかった。
・10人の女性のうち7人は人生において貧困を経験する

日本だと、また少し事情が違うかと思いますが、仕事の面において男性優位なのは日本も変わりないかと。
また、こんな統計を持ち出すまでも無く、お金が無いことにより、嫌な人と一緒に生活しなければならないのは苦痛ですよね。


しかし、投資というと、
・時間が無い
・よくわからない
・面倒くさい
とつい尻込みする人が多い。


ただ、老後にキャッシュフローが無いのは、大げさな言い方をすると「死」に直結する場合もあるわけで、「あなたはダイエットしなければ3ヵ月後に死にます」と言われた場合に同様に
・時間が無い
・よくわからない
・面倒くさい
という反応をするでしょうか?という話。

ちと、大げさな気もしますが、実際に新聞等で高齢者の貧困のニュースを見る機会も多くなってきたような気もする。

そう考えると、若いうちから金融リテラシーをしっかりと身につけておかなければならないと思いますね。

また、この本によると「女性」が投資に向いている理由として


・女性は「わかりません」と言うことを恐れない
・女性は助けを求めることをためらわない
・女性は買い物上手
・女性は宿題をきちんとやる
・女性はリスクを嫌う
・女性は男性よりずっと自負心が少ない
・女性は何かを育てるのが得意
・女性はほかの女性からうまく学べる

の8つの項目を挙げています。

そして、逆に投資の大敵は「プライド」とのこと。
この点を考えると男性は「男のプライド」「男の面子」「男の意地」などと思ってしまい意地を張って損をすることも多そうですね。

また、実際に今年の日本の統計では、女性のほうが株式投資の利益では女性の方が成績が良かったようですね。

FujiSankei Business i. 金融・証券/株式売買益、女性が好調 男性の2・7倍 ネット投資家調査


 「過去1年間に株式売買で得た利益の平均は、男性18万円に対し、女性は50万円」。ネット投資家を対象に、野村ホールディングス傘下のジョインベスト証券が行ったアンケート調査で、女性の好調ぶりが目立ち、男女で明暗が分かれた。

 過去1年の損益は全体平均でプラス27万円。新興市場の株価低迷を背景に、昨年の86万円から大きく落ち込んだ。しかし、男女別で見ると、男性が昨年の110万円から大幅減となったのに対し、女性は11万円増え、男性の2・7倍を稼いだ。


本書は、金持ち父さんシリーズと同じく、ストーリー仕立てでわかりやすく投資の必要性や、心構え、テクニックなどを知る事ができます。
投資の本と考えなくても、大学時代の同級生4人が20年後に再開し、大学時代は楽しく遊んでいたメンバーがそれぞれの人生を歩み、まったく別々の境遇を歩んでいる事を語るストーリーも魅力的です。

結婚、リストラ、介護、夫の転勤など、誰にでもありそうなストーリーにそって書かれています。

他にロバート・キヨサキさんが、セールスマンシップを大いに発揮して、キム・キヨサキさんをくどいた話も載っていたりとファンなら思わずにやりとさせられます。

女性向けの本ですが、男性でも女性の感性を取り入れて投資に取り組む必要があると思った。

投資に変な意地やプライドは張りません。


シリーズの原点でもある、「金持ち父さん、貧乏父さん」も未読の方はこの機会に是非。
ものの見方や考え方を変えてくれる本だと思います。


リッチウーマン
リッチウーマン―人からああしろこうしろと言われるのは大嫌い!という女性のための投資入門

「投資なんて難しすぎる」「投資なんて怖くてダメ」「やりたいけれど時間がない」「投資のためのお金がない」といった、だれでもがぶつかる障害をひとつひとつ取り除いてくれる、全女性に向けた励ましのメッセージです。


金持ち父さん貧乏父さん
金持ち父さん貧乏父さん
本書は…金持ちになるためにはたくさん稼ぐ必要があるという「神話」をくつがえす。持ち家が資産だという「信仰」を揺るがす。資産と負債の違いをはっきりさせる。お金について教えるのに、学校教育があてにできないことを親にわからせる。そして、お金について子供たちに何を教えたらいいかを教えてくれる。

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