ビジネス書好きが読んだ「お金は銀行に預けるな」

週末くらいから勝間先生の新刊「お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践 (光文社新書)」がずっとAmazonで4位になってて
MICHELIN GUIDE東京 2008 (2008)
ホームレス中学生
ザ・シークレット
ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書 687)

などの強者が並ぶ中の4位とは凄いですね。

私は、株価の値動きや円の動きに一喜一憂はしなくても、Amazonのランキングには一喜一憂するタイプのビジネス書好きです。
なので、「お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践 (光文社新書)」に関しても、本の中に出てくる書籍について少し書いてみようと思った。

もちろん、この本の中に出てくる本も投資の本が中心なので、私が言及できるわけでもないですが、どんな本に反応したかなどをメモ代わりに書いてみたいと思います。(メモ代わりと言いつつAmazonへのアソシID付のリンクが多いです。アサマシだもの)


●まずはP51~P52でリスクという概念の発達の歴史について触れられていますがそれを受けてP52で

このようなリスク計量の発展についてより詳しく知りたい方は、ピーターバーンスタインの『リスク 神々への反逆(上・下)』(日経ビジネス人文庫、2001年)を読んでみてください

として、『リスク 神々への反逆』がおすすめされています。

2001年8月に文庫化されてるが

リスク〈上〉―神々への反逆 (日経ビジネス人文庫)
リスク〈下〉―神々への反逆 (日経ビジネス人文庫)


1998年に発行されてた単行本の方が安く入手できるかもしれない。
リスク―神々への反逆

ただし、新品だと文庫版しか入手は難しいかも。

資料として調べるには、2分冊されてる文庫版よりも、1冊で完結してる単行本の方が便利ですね。


また、この本が気に入ったら同じ著者の「ゴールド」もおすすめ。
経済の発展史を「金(ゴールド)」の観点から取り上げた本ですが、
文庫本、単行本とも絶版になってるようで、Amazonだと結構な値段がついてますね。
(2007年11月24日現在 文庫本:1,863円 単行本:7,588円)
ゴールド ― 金と人間の文明史
ゴールド―金と人間の文明史 (日経ビジネス人文庫)

「文明崩壊」とか、サイモン・シン氏のノンフィクションシリーズが好きな人にはおすすめ。


また、この「ゴールド 金と人間の文明史」を翻訳した鈴木主税氏が翻訳した本は外れが少ない。
例えば、
世界を不幸にしたグローバリズムの正体ジョセフ・E. スティグリッツ (著),
文明の衝突
サミュエル・P. ハンチントン (著)
決定版 大国の興亡―1500年から2000年までの経済の変遷と軍事闘争〈上巻〉ポール ケネディ (著),
決定版 大国の興亡―1500年から2000年までの経済の変遷と軍事闘争〈下巻〉ポール ケネディ (著)

といった、有名どころの硬い名著から

比較的やわらかい
なぜこの店で買ってしまうのか―ショッピングの科学パコ アンダーヒル (著)
まで、幅広くそして手堅く名著を翻訳されています

コストパフォーマンス重視なら、新書で古本屋なら100円くらいで入手できる
文明の衝突と21世紀の日本 (集英社新書)
もあるし、

残念ながら絶版になりましたが、実は私の愛読書であることを、あまり人には知られたくない
権力(パワー)に翻弄されないための48の法則〈上〉
権力(パワー)に翻弄されないための48の法則〈下〉

本書は、パワーに翻弄されずに、抜け目なく生きていくための手引書である。古代中国、ルネッサンス期イタリア宮廷の権謀術数から、色事師の恋の駆け引き、天才詐欺師の手口まで、敗れ去った者たち、勝ち残った者たちの実際の行動と言葉が盛り込んである。法則にしたがった場合とそむいた場合の結果がどうなったかは、歴史が証明している。

などの、成功哲学の要素が強いものまでを翻訳されています。

こういう名著を悠々自適に翻訳して生活できたなら、さぞ楽しいだろうな、と思います。

そしたら、この鈴木主税氏が翻訳について語った本を書いていることを知る。
職業としての翻訳
必要なのは日本語力。そして、死んでも締切りを守る精神力と体力だ―『大国の興亡』『文明の衝突』などで知られる、出版翻訳の第一人者が、「プロの翻訳」の奥義を明かし、出版界で「フリー」として生きる厳しさを語る。
早速、発注。


●次にP112で投資信託に関して

この投資信託は、日本では『投資信託にだまされるな!本当に正しい投信の使い方』(竹川美奈子、ダイヤモンド社 2007年)がベストセラーとなって読まれるくらい一般の人の間では良い印象がないようです

投資信託にだまされるな!本当に正しい投信の使い方
投資信託にだまされるな!本当に正しい投信の使い方竹川 美奈子 (著)


おそらく投資信託について厳しい意見を書いてる本だと思うけど、箸にも棒にもかからない本であれば、あえて取り上げないと思うので、一読の価値はあるのだろうと思い、とりあえず購入。
多分、単なる批判本では終わってないのだろう。


次に、この本(お金は銀行に預けるな)をよんで投資信託について勉強したくなった人のためにp178で

そのようなときは次の本を読んで、投資信託についてより詳しく勉強してみてください。
10万円から始める投資信託入門―初心者のための買い方・売り方ガイド (稲葉精三 日本経済新聞社 2004年

10万円から始める投資信託入門―初心者のための買い方・売り方ガイド
10万円から始める投資信託入門―初心者のための買い方・売り方ガイド

この本(お金は銀行に預けるな)では投資信託についてかなり、推しているけど、その著者がすすめる投資信託の本ですから、内容が良いのでしょう。「10万円~」というタイトルも個人的には好みです。
ということで、こちらも購入

次にインデックス投信についての参考書としてP178で

そして、インデックス投信がなぜ効率がいいのかということについては、次の本を読むとその理論的な背景についても理解できると思います
『ウォール街のランダム・ウォーカー 株式投資の不滅の心理』(バートンマルキール 日本経済新聞社 2007年

ウォール街のランダム・ウォーカー 株式投資の不滅の真理
ウォール街のランダム・ウォーカー 株式投資の不滅の真理


発売日が2007年になってるので、「あれっ、新刊かな?前に読んだ事あるような…」と思ったけど、こちらは「原著 第九版」との事。
古い版だけど、探せば家にあるだろう。ということで、こちらはスルー。年末の大掃除のときに探す。
探さなければ出てこないというのも、ナニですが…
探すくらいの広い家と資産を持ってるという事にしておいてください。


次に、今話題の外貨やFXに関しては

外貨やFXについては、詳しく説明するとこれだけで1冊分になってしまいますので、詳しくは次の本などを参照ください
『知っておきたい外貨・FXの常識 』(大竹 のり子 西東社 2007年)

知っておきたい外貨・FXの常識―少額投資で大儲けをする人がいるって本当なの?
知っておきたい外貨・FXの常識―少額投資で大儲けをする人がいるって本当なの?

外貨やFXについて興味はあるものの、しばらくは投資信託やインデックス投信を中心に勉強しようと思ったので、今回はこちらはスルー
また、別の機会にも見かけることがあれば、「これも運命」と思って購入するかも。

P198

資本主義の限界について述べた興味深い本
資本主義の限界について述べた興味深い本

セイヴィング キャピタリズム
セイヴィング キャピタリズム

自由な金融市場は、いつ、どのように生まれ、私たちの生活に何をもたらすのか?
 そして、誰が、なぜ、この資本主義経済を歪めてしまうのか?
  本書は、自由な金融市場の重要性を強調しつつ、国際比較や歴史的視点を踏まえ、資本主義がしばしば政治的に歪められてしまう原因を明らかにする。
  資本主義経済と金融市場の役割に対する私たち日本人の認識を変えてくれる画期的な啓蒙書。

かなーり興味深い本ですが、最近は未読本が溜まってるので500ページ近い本は読む余裕がなさそうという事で、残念ながら保留。

次にP200 所得階層が定着しつつあることに関して

日本国内においても格差は広がり、所得階層が定着化しつつあることが指摘されているのは周知の通りです。そのため、どの所得階層の家庭に生まれたかによって、どの教育を受けられるかという機会が決まり、それがされに格差を定着させてしまうという報告もなされています
『階層化日本と教育危機―不平等再生産から意欲格差社会(インセンティブ・ディバイド)へ』(苅谷 剛彦 (著) 有信堂高文社 2001年)

階層化日本と教育危機―不平等再生産から意欲格差社会(インセンティブ・ディバイド)へ
階層化日本と教育危機―不平等再生産から意欲格差社会(インセンティブ・ディバイド)へ

これは、以前「格差社会」関連の本をまとめ読みしたときに、読んだことがあった。
一時期にあるジャンルの本をまとめ読みすると、知識の吸収という面で効率が良いですね。
その後も継続して勉強しないとすぐに忘れますが…


社会的責任投資の事例として
SRI 社会的責任投資入門―市場が企業に迫る新たな規律
SRI 社会的責任投資入門―市場が企業に迫る新たな規律
から、P211、P212に引用されています。

この分野も1冊は読んでおきたいので、発注。

そして長々書いたけど、
P189に投資に関する代表的な名著が10冊挙げられています。
専門書に関しては投資を惜しまず、月に15万円以上も購入して読む勝間先生が選んだ10冊なのでかなり厳選された10冊といえるでしょう。

ビジネス書好きとしてはこの10冊のリストだけでも735円以上の価値はあるでしょう。

自分で変な本(例えば、「素人が株で○○円儲ける秘密の方法」とか)を選ぶよりは、まずは目利きの人が選んだ基本書や名著を読むのが無難でしょう。


勝間先生は太っ腹(文字通りの意味ではない)なので、ブログでもおすすめ本を公開していますが
私的なことがらを記録しよう!!: 株・経済などでお薦めの本
ブログは「株経済のおすすめ本」ですし、「お金は銀行に預けるな」の方は「投資に関するおすすめ本」なのでリストは完全には一致しませんね。

時間が無い方は、「両方に重複してくる本が、名著中の名著」と解釈して、重複してる本だけ買って読むのもいいかもですね。


また、勝間先生の読書術や勉強法、仕事術、時間術に関しては「年収10倍アップシリーズ」や「仕事に活かす!本200%活用ブック」にも詳しいです。

12月にも、仕事術系の新刊がでるという噂ですが、今から楽しみですね。

そのバリバリの仕事術の実践すると「お金は銀行に預けるな」みたいな中身の濃い本を作れるんですね。


お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践 (光文社新書)
お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践 (光文社新書)


仕事に活かす!本200%活用ブック
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無理なく続けられる年収10倍アップ時間投資法
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