ランキング依存が止まらない~出版不況の裏側~ クローズアップ現代

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ランキング依存が止まらない~出版不況の裏側~ クローズアップ現代 放送記録
見た。
簡単にメモや感想など。

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●北海道旭川老舗の書店旭川冨貴堂書店
本店が閉店
客層が変化
客が店員と会話をしない
じっくりと本を選ばない。さっと買ってさっと帰る

ランキングデータを基にPOSデータで棚を管理。書店員の裁量の入る余地はほとんどなし。
売れてる本→平台。そこそこ→棚。
売れてないタイトルは即返品(棚に一度も並ばない)
毎日220タイトル。約2000冊入荷

●子育て中の主婦
一週間に一度ランキングをチェック。本を買う際の参考に

●草思社の倒産
じっくりと本を創る姿勢が裏目に。いいものができるまで発売延期も辞さない姿勢だった。

●本屋大賞
全国の書店員が選ぶ。本の目利きが選ぶ。
1位の本は売れるが、2位以下は微妙

●オリコンがランキングに参入
年間の本の購入数が1~3冊程度のユーザーを取り込む


●出版業界の概要
・中小の書店は減ってる
・出版点数が増えてる
・出版点数の増える要因の一つに、出版業界の特異な商慣習があり、出版点数を増やすと当座の資金繰りはしのげる。


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概要はこんな感じでした。

●所感など。
・ランキングで本を選ぶ事に関して
年に数冊しか本を買わないなら、ランキングで選ぶこともやむなしでしょうね。
自分自身での評価よりも他人の評価を重視してもしょうがないと思う。

そこで、選んだ本を嚆矢として他に読み進める情報源や選択肢も今は色々あるわけですし。
この、娯楽や趣味が多様化してる時代の中で、全員が目利きになって主体的に本を選ぶというのは難しいと思います。

それに、この傾向はなにも本だけに限らないのでは。
パソコンとか電化製品だってkakaku.com見るし、父の日や母の日やクリスマスのプレゼントだって楽天のランキングとか参考にする方多いのでは?


・本屋大賞について
すでに売れてる本や有名な作家の本じゃなく、書店員の人しか知らないような本を選ぶような方向で行くと、嬉しいな。
そうすると、2位以下の本も目を皿のようにして探すんじゃないかな。

・ランキング依存とはいうものの…
ランキング依存だから一部の本しか売れないというなら、逆に供給者(出版社|著者)からすると、これほどやりやすいん時代もないんじゃないでしょうか?
「ランキングが下位の方が売れる時代」だと、必死になってランキングを下げなきゃないですが、必死になってランキングを上げることが重要というなら、それはどこの業界でも同じ事のような。(不正とかねつ造はよくないですよ。当たり前ですが)

しかし、本ですからやはり「質も重要」という気持ちはわかります。ただ、長い目で見ると、必ずいい本は残ってますし、イマイチな本は淘汰されていくと思います。

いい本とそうでない本の定義は人それぞれなので、個々の事情もあると思いますが、個人的な体験のみで恐縮ですが絶版になって悔しい思いをした本は、なんだかんだいって復刊したり、不思議な縁で自分のところへ回ってきたりと、何らかのご縁はあるものです。

で、こんな時代ということを認識して、「売る努力は、書く努力の5倍必要!」と言って実行してる勝間さんは凄いなと。
勝間和代公式ブログ: 私的なことがらを記録しよう!!

新刊の勝間和代のビジネス頭を創る7つのフレームワーク力に合わせて
精力的にサイン会も行うようです。
勝間和代公式ブログ: 私的なことがらを記録しよう!!: 7つのフレームワーク力のサイン会のお知らせ


まあ、とくにまとめも何もないですが
「暗いと不平を言うよりも、 すすんであかりをつけましょう」
と、いう感じですかね。

自分を変えることでしか状況は変わりませんから。

あと、ベストセラーに関して勝間さんが以前書いた考察が面白かったのでリンク
日々の生活から起きていることを観察しよう!!: 売れる本を作る条件とは? ~ ランキング・ヒットチャートとジップの法則の関係
日々の生活から起きていることを観察しよう!!: 売れる本を作る条件とは? その2 再現性あるベストセラー作りの5か条

こういう当事者の面白い勉強になる生の声をブログで読めるなら、確かにお金出して書店で本買うまでもないかもと、不覚にも思ったり。
でもね。やっぱプロの編集の手を通した本は違うんですよ。
それぞれがお互い補完しあって、いい関係でいくといいですね。


「出世」のメカニズム―「ジフ構造」で読む競争社会 (講談社選書メチエ)
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