著者の平秀信さんは長野を拠点とする住宅会社エルハウス・ローコスト研究会の代表。
・エルハウス:長野県(茅野市・松本市)のローコスト住宅・工務店
・ローコスト住宅研究会
と、言うよりもこのブログを読んでる方には、DRM(ダイレクトレスポンスマーケティング)の人として有名でしょうか?
その方面の凡人の逆襲や速効ビジネス―あなたの経験が現金に変わる!もベストセラーとなりましたね。
昨年来、マンション強度偽装問題、アスベスト問題、リフォーム詐欺問題など住宅に関するトラブルや事件が相次いでいます。
住宅は大きい買い物だし、単にな高いだけでなく家族が安心して暮らす基盤となる場所ですから、このような事件が起こるのは非常に残念ですね。
この本では数多くの住宅の販売を手がけた平社長の経験と現役の営業マン・ローン担当者・設計士・現場監督の本音が満載です。
どの業界も表の顔と裏の顔があるでしょうが、こちらの住宅の業界も怖いですね。営業マンも1件の金額が大きいですからね、受注のためなら夜討ち朝駆け口八丁手八丁となるのもわかります。
でも、やはり大きい買い物だからこそ顧客も営業マンも気分良く家作りをすすめたいですね。
本の中に悪徳営業マンの事例が色々出てきますが、だまされやすいのはこんな人だそうです。
1)家作りを良く勉強し、「自分だけはだまされない」と思っている人
2)他の住宅会社を知らない人
3)アパート住まいで、土地と一戸建てのことを良く知らない人
4)お得感に弱い奥様がいる人
うーん。
2),3)はわかるとして1)や4)は結構いそうだなぁ。
またダメな営業マンを見抜く方法として
1)約束を守るか
2)質問に的確に答えてくれるか
3)デメリットも話してくれるか
売り込みやおべんちゃらが多くて契約をすぐに迫るような営業マンは要注意ですね。
色々悪徳営業マンの事例が数多く出てきて「怖いよー」などと思ってしまいますが、顧客の方も結構変な人が数多く紹介されてます。
・断り切れなくて、何社も同時に契約してしまう人
・「いつでも電話してください」と言うと夜中の2時3時に些細なことで電話してくる人
・どう考えても無理な資金計画で建てたいと言う人
・見栄を張って年収のサバを読む人
などなど、悪徳営業マンより素人の方がひどいんじゃないか?常識無いんじゃないか?と思う事例も多数紹介されてます。
住宅は大きい買い物ですから、値段を値切ったり競合をあおりたい気持ちもわかりますが、最初の段階で信頼できる人を見つけて、良い人間関係を築いて話を進めて行きたいですね。
やはり、最後は人と人との信頼関係だなぁ。と言うのが率直な感想でした。
全般に業界の暴露話が多くて、いやな感じになる話しも多いのですが、そこをあえて現役の住宅会社の社長でありながら公開した平さんに感謝。
最終章で「家族の夢を書いてみよう」「家族の履歴書を作ってみよう」など家作りに明るい希望の持てる話で終わってよかった。
あと、実は平さんの自分の会社の売り込みの本かと思ってちょっと(かなり?)期待して読んだけど、残念ながら?そういうのはなかった。
普段のあおるような口調は一切なし。
地方の実直な住宅会社の社長さんと言う感じ。
いい意味で裏切られた。俺の中では「いい人力」のポイントがかなりアップした。
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