わたしを離さないで カズオ イシグロ (著)

以前、各所で評判になっていたので購入しましたが、しばらく積読でした。
でも、最近のとある事件(あえて伏せる)で、この小説を思い出し読んでみた。

購入した経緯は、新聞や雑誌でも取り上げられていたのを何度か見た事もあるけど、やはり普段読んでいるブログで思わせぶりな事を書いていたという事が大きい。
Amazonでも思わせぶりなレビューがたくさん。

以下、気になったブログの記事


My Life Between Silicon Valley and Japan - 夏休みにお薦めの本、二冊。

凄い小説だった。この本は、できれば事前に何の情報も先入観もなく読んでほしいので、これ以上何も書きません。


情報考学 Passion For The Future: Books-Fiction Archives

読んだ人と語り合ってみたい小説である。


yoshikoo's bookshelf | わたしを離さないで

今まで読んだどんな物語にも似ていない物語。

わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 「わたしを離さないで」は重い思い出になる

スゴ本なんだが、どこまで紹介していいか分からない。

この小説に隠されている秘密はご自身で確かめていただきたいので、とても抽象的にレビューする、ご勘弁。


無性に気になった。

で、読んでみてこれはどこまで書いていいのか非常に難しいので、内容にはあまり触れないように感想を書く。

カズオ イシグロの作品ははじめて読みました。
ストーリーも惹きつけられましたが、その細かい描写にも圧倒されました。
まるで、作者が体験した・見てきた事のように書かれています。
なので、逆に私自身が興味ないような事は本当に興味が沸きませんでした。
例えば、思春期の少女の恋の悩みや友情に特に共感も感慨もない自分に寂しくもありました。
でも、共感したり「わかる、わかる」とうなずけば逆に気持ち悪いので健全かも。

基本的に重いテーマなんでしょうが特に暗くも明るくも無く、たんたんと話は進んでいきます。

読後、あまり多くを語らない人が多いのは作品のネタバレを防ぐ意味以外にもあるのではないだろうかと思った。
しばらくは一人でいたいとか、生きるとはなんだろうかと、考え込んでもやもやしてしまうとか。

個人的な理由で残念なのは、私がこの手の英語の小説を自分が原書で読めないことですね。
物語の重要なキーワードは本当はどんな言葉で書かれているのか興味あります。
また、登場人物の言葉遣いも年齢相応と思えないところがたまにあるので、それが作品上の演出なのかどうかも気になる。

ストーリー的には世の中の方が進んでいるかもしれない。
毎日のように信じられない事件が国内、国外を問わず起きているので。


という事で、私はストーリよりも描写の方が惹かれましたね。

どうでもいい事ですが、英語版を含むと表紙が色々あって楽しいですね。

以下は一部ネタバレ含む。作品を読んでから読んだ方がいいかも。

asahi.com: わたしを離さないで [著]カズオ・イシグロ?-?書評?-?BOOK
カズオ・イシグロ インタビュー by 大野和基
『わたしを離さないで』刊行 カズオ・イシグロ氏 : 出版トピック : 本よみうり堂 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)


わたしを離さないで
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Never Let Me Go
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 Never Let Me Go (Vintage International)
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