クチコミの技術 広告に頼らない共感型マーケティング

最近、何度か話題に出していた、[N]ネタフルのコグレさんと、[mi]みたいもん!のいしたにさんの「クチコミの技術 広告に頼らない共感型マーケティング」を、読みましたー。

私も、[N]ネタフル[mi]みたいもん!は、もちろん他の多くのブログの記事を参考にする事や、商品を実際に購入することが多いので、そのメカニズムには興味津々です。

一方、企業がネットでクチコミマーケティングを行う場合、どこから手をつけてよいのか途方にくれてしまったり、そのアプローチが適切でなかったために、せっかくのマーケティングが炎上や悪評が広がるなど逆効果になる事もあります。

本書は、現役のブロガーお二人によるネットの内側から見たクチコミマーケティングの現在がわかる本となっています。


まず、理解しなくてはいけないのが、クチコミはコントロールできないということ。
ブログは個々のブログが自由な意思で記事を更新していますので、それをコントロールすると無理が生じます。
無理なことをしようとすると、悪い意味で思いがけない結果をまねくこととなります。

もちろん、本書の中の「クチコミのための7カ条」で、クチコミを促進することもできますし、荒れた場合にも「やってはいけない5か条」を実践した場合としない場合では大きく結果が違いますので、この部分は必読ですね。

新しい事例も豊富ですし、巻末に「本書で紹介したサイト一覧」もありますので、実際にサイトを見て確認できるのがいいですね。
第3章の「クチコミの効果測定」は外部から参照できる情報も多いので、そのクチコミの効果を確認できるかと。


また、第2章の中で「個人ブログが影響力を持ち始める時」として

・半年間以上にわたって毎日更新する
・蓄積したエントリーの数が300を超える
・1日のPVが500を越える

が一つのステップアップの時期。として提示されていますが、

私も個人の経験と照らし合わせて激しく同意です。

他のブログを見ていても、半年続くブログはその後も続く率が高いような気がします。

今後、消費者が事前にネット上の情報で製品を吟味する動きはますます加速していくだろうし、ネットで情報を発信する人の数も増えていくので、この本に書かれているようなネットの作法やネット上の人の性格はよく理解しておく必要があるだろう。

そして、この本に書かれているように、ネットについては、まず自分が参加してみることが肝要とあらためて感じた。

また、この本を私が手に取った動機のひとつに、著者の方々が実際に定期的に長期間にわたり情報発信をしていることがある。
「継続は力なり」「コツはコツコツ」と著者のコグレ氏に以前お会いしたときに何気なく言われた一言が、本書を通じてあらためて重く感じられたのであった。

クチコミの技術 広告に頼らない共感型マーケティング
クチコミの技術 広告に頼らない共感型マーケティング
コグレ マサト (著), いしたに まさき (著)
目次

第1章ブログ・メディアの登場
 1-1 メディア化する個人ブログ
 1-2 クチコミの正体
 1-3 意外なコンテンツがアクセスを集める
 1-4 消費者はすでにWeb2.0の渦中にいる
 column ブロガーの本音 徳力基彦さん

第2章ブログのクチコミ・パワー
 2-1 クチコミの起こし方
 2-2 継続は力なり
 2-3 炎上とどう向き合うか
 2-4 ふつうのブログがメディア化する瞬間
 column ブロガーの本音 みらのさん

第3章クチコミの効果測定
 3-1 なぜサイトを評価する必要があるのか
 3-2 サイト評価の方法
 3-3 クチコミの効果を調べる
 column ブロガーの本音 永沢和義さん

第4章アフィリエイトとアドセンス
 4-1 影の主役アフィリエイト
 4-2 アドセンスという起爆剤
 column ブロガーの本音4 栗先生さん

第5章事例に学ぶクチコミのネタ
 5-1 試用レポートが話題になるワケ
 5-2 ソフトのクチコミはあの手この手
 column ブロガーの本音5 ジェット☆ダイスケさん

第6 章開発者に聞いてみた
 6-1 Movable Type日本語化の舞台裏
 6-2 更新情報の収集とブログ検索

本書で紹介したサイト一覧
あとがき

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