奄美大島の会計士の屋宮さんの新刊。
前著の「南の島のたったひとりの会計士」は、会計のお話とともに、奄美大島のお話も私的には新鮮で面白かったのですが、今回は純然たる経営の本です。
本の帯に「集約聖書」とあるように結構薄い。
「60分で読めて24時間で実践できる」とも書いてありますが、読むことだけを考えると60分で読めるかもしれない。
しかし
24時間ですべてを実践するのは少し難しいかな。
本書を大きく分けると
第一章:会社を変える10の問いかけ
第二章:売り上げを上げる10の問いかけ
第三章:今、何をなすべきかを考える5つの問いかけ
の3つに分かれていて
本書の中の問いかけに答えていくうちに「会社を変える10の問いかけ」で
1、内部統制
2、指揮系統
3、健康管理
4、資金繰り
5、経営分析
6、経営管理
7、後継者
8、業界分析
9、経営の分析
10、経営の守備
をチェックできるし
「売り上げを上げる10の問いかけ」では
あなたは何(どの商品)を使って誰(顧客ターゲット)に対してどんな言葉で説明しますか?
またどんな証拠を示し、どんな感情を持ってもらうようにPRしますか?
いつどんな順番で売りますか?
を考えていくと、売り上げが上がるようになっている。
そして、秀逸なのがそれらをまとめたチェックシート、薄い本とはいえ、最初から読んでいくと最後の方には、最初の頃に書かれたいたことを忘れてしまったりするものですが、最後に簡潔にまとめてあるのが嬉しいですね。
本書の中に「貸方、借方という言葉を聞くだけでうんざり」「損益計算書などみたくもない」という現場の社長さんの声が書かれています。
私は読書好きなので分厚くて字がびっしりと詰まった本が好きですが、実際の経営の最前線に立って陣頭指揮をしている社長さんは忙しくて分厚い本を読む暇もないでしょうね。
ということで、社長さんが机の中に忍ばせてこっそりとチェックするのにちょうど良いと思った。
しかし、それにしては表紙が派手なので(机の中にピンクの表紙の本を隠しておくと怪しい)、カバーを外しておくか、チェックリストをコピーしておくのがいいかもしれない。
神田昌典さんの「仕事のヒント」がお気に入りの方におすすめです。
儲けのバイブル 成功する社長はなぜトイレのカギを気にするのか?
適切な質問をすれば適切な答えが得れる。
問いかけに答えるだけで「会社が変わる・売上が上がる・今何をすべきかがわかる」
60分で読めて24時間で実践できる魔法の問いかけを作成してみました。
南の島のたったひとりの会計士
生まれ故郷の南の島・奄美大島に公認会計士の彼が帰ってきた。
上場企業がまったくないこの島で、会計や経理の考え方を普及させ、地方経済を活性化させようと一念発起してのこと。
しかし、帳簿すらつけたことのない人たちあいてに孤軍奮闘の日々が続く。
そんなある日、公認会計士のキャリアを揺るがすような大事件が勃発。
仕事のヒント
神田 昌典 (著)