漫画評論サイトの影響力が大きくなっているという話題
読者が漫画評論サイト…本の販売にも影響 : 連載 : 企画・連載 : ネット&デジタル : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
読者が好きなマンガを自由に論じるインターネット上のサイトが注目されている。日記形式のブログなどを使ったネット批評の広がりは、単行本の売り上げを左右するなど影響力を強めている。(佐藤憲一)
「マイナーなマンガを扱っても反響があり、やみつきになった。『マンガを語る』快楽を与えてくれたネットには感謝している」。そう語るのは、人気サイト「紙屋研究所」を開く紙屋高雪さんだ。
「福岡市在住の37歳の勤め人」の紙屋さんは5年前、趣味でマンガや時事問題を論じる「紙屋研究所」を開設。子育てを扱った宇仁田ゆみ『うさぎドロップ』(祥伝社)から共働き家庭の育児を考えるなど、社会的テーマと重ね合わせた評論を展開してきた。サイトへのアクセスは既に100万件に到達し、『オタクコミュニスト超絶マンガ評論』(築地書館)を出版するなど、書籍や雑誌にも進出した。
漫画については、私は雑誌もコミックもあまり買わないので、その世界にうといのですが、こういう目利きの方の意見があると参考になるので嬉しいですね。
しかし、せっかくこういう形で新聞のオンライン版で紹介されてもリンクがないのは不便だなあ。
サイトはここかな?
●紙屋研究所トップ
そして、サイトから出た本はこれかな?
オタクコミュニスト超絶マンガ評論紙屋 高雪 (著, 編集), きあ (イラスト)
四国在住の50代の男性が開く「漫棚通信ブログ版」も、前身を含め5年目に入った人気サイト。「巨人の星」をリアルタイムで読んだ世代で、蔵書は「自称2万冊」。それだけにマンガの歴史に踏み込んだ記述が特色で、「うんちくを入れた『研究系』のブログ」という。このほか、「ひとりで勝手にマンガ夜話」「Something Orange」など人気サイトは多い。
同様に、リンクがないのでググって探してみた。
・漫棚通信ブログ版
・ひとりで勝手にマンガ夜話
・Something Orange
あってるかなぁ?ちと不安
こうしたネット批評の隆盛は、販売にも影響を与えている。若杉公徳『デトロイト・メタル・シティ』(白泉社)は「ヤングアニマル」誌に掲載が始まった05年当初は人気がなかったが、06年の単行本第1巻の発売前後から、悪魔的ロックバンドをギャグとしてとらえるユニークさにネット上で話題が沸騰。4巻までで180万部の大ヒットとなり、今年夏の実写映画版の公開も決まった。担当編集者の永島隆行さんは「ネットの口コミで同時多発的に火がついた。売れ行きの速さもネットならでは」と話す。
私も、デトロイト・メタル・シティはネット経由で知りました。
どこで、知ったかは忘れましたが、ネットが無かったら、購入する事はもちろん、読む事もなかったと思います。
今でも、新刊が出てたら買ってます。
デトロイト・メタル・シティ 1 (1) (ジェッツコミックス)
評論家の伊藤剛さんは、昨年刊行した『マンガは変わる』(青土社)の中で、ブログが普及した03年ごろからマンガ論の環境が大きく変化したと指摘した。「かつては、マンガに関する本格的な批評を嫌う空気があったが、誰もが参入できるブログの登場で変わった。素朴なファン同士の『語り』から本格的な批評まで、自由に読まれるフェアな時代になった」と分析している。
ブログが普及した2003年頃に大きな転換点があったみたいですね。
私も、このブログを開設したのが2003年ですし、読者としても他の人の評判を気にするようになったのはそれくらいからかなぁ。
それ以前も、専門のサイトや2ちゃんねるの評判なども参考にしてましたが、今と比べると絶対量が少なかったような気もします。
多くの方がブログを開設して、色々な方の意見が読めるのは嬉しいですね。
その一方、増えすぎると信頼性の高いブログや自分と好みがあったブログを探すのが難しくなったりで、痛し痒しな事もあったり。
でも、そういうブログをネットという大海の中から探し出すのも楽しいですよね。
マンガは変わる―“マンガ語り”から“マンガ論”へ伊藤 剛 (著)