「自分探し」をキーワードとして、テレビドラマや流行歌の変遷や、現代の若者の労働環境にまで迫った力作。
私も、「自己啓発書」は大好きなので興味深く読ませていただきました。
404 Blog Not Found:探すな決めろ - 書評 - 自分探しが止まらない
でも、資料を丁寧に分析してあるとの評がありましたが、私も素直にそう思います。
著者の速水健朗様。お疲れ様でした。そしてありがとうございました。
というのも、私も自己啓発書が好きなので、書店でもよく自己啓発書のコーナーに行くのですが、一部の書籍には全く食指が動かない。なので、その分野のことには本当にうといのです。
たとえば、タイトルは出さないけど、帯がこんな感じの本。
もうひとりで、がんばらなくてもいいから。やさしい自分でいるための30のメッセージ
または
生き方なんて 手を抜くがちょうどいい。心理カウンセラーが教える “弱い自分のまま”でしあわせになれる21のコツ
「こんなの誰が買うんだろう?よくわからんな」などと、思っていれば、家にあったりして…
(妻がこっそり買ってるんですね。ちなみに10歳くらい年下です。)
私は、自堕落な性格なので、ベンジャミンフランクリンやスマイルズなどの「己を自ら磨かないものには、明日は無い」的な厳しめの自己啓発書が好きです。今のままだと、よろしくないだろうと思ってるので。
そして、自分がそうなので、大抵の人もそうなのだろうと思っていたのですが、どうも世の中には結構な比率で「そのままのあなたでいいんだよ」的なテイストが好きな人がいるようです。
私も、「そのままのあなたでいいんだよ」と言われると楽でいいですが、それを確認するためにわざわざ本を読みたいとは思わない。
で、この差はなんなんだろう?と、たまに考えていたのですが、この本を読んでその違いの一端がわかったような気がした。
本書の事例を借りると、私は桑田・清原・キングカズ、ゴン中山に共感し、ねるとん紅鯨団が好きなタイプ。ついでに言えば、90年代の頑張ろうソングは好きではない。
そして、もう一方のタイプは、あいのりが好きで、中田英寿や須藤元気の生き方が好きなタイプ。
年齢や社会に出た時代、性別で「自分探し」のタイプはかなり分かれるみたいですね。
そして、あらためて驚いたのが世代によって感覚が全然違うこと。
今どきはクリスマスの夜にもかかわらず、チェーン系定食屋である大戸屋に列を作って並んでいる若いカップたちを見ることができる。よりによって、こんな日にカップルで大戸屋はないだろうと言うのは、まさにバブル的な時代の感性なのだろう
今どきのクリスマスのディナーの傾向はとても地味である。「日経消費マイニング」2007年12月号が行った1000人への調査の結果、クリスマスに「外食するつもりはない」と答えたのが74.3%であった。未婚者の24.9%はクリスマスだからといって何も特別なことはしないのだという。中でも20台にはクリスマスは洋食という意識は低い。
クリスマスと言えば、苦労して半年前から人気店を予約するものというイメージが一時(バブル期?)はありましがた、今どきはそんな事をすると逆効果なのでしょうか?
では、今の若者にはどんな感じがウケるかというと、交際したいタイプは「ありのままの自分を出せる人」などが人気のようです。
私は少なくとも、ありのままの自分を受け入れて欲しいとはそんなに思わないなぁ。やはり世代間ギャップは大きいか。
結婚すれば、嫌でも、相手のありのままを受け入れなきゃないですよ。結婚前からありのままをさらけ出してどうする!などと、思うのは古臭いのか!
そして、この世代間や性別により「自分探し」の類型が違うという事を知り、私の長年の疑問も少し解消。
それは、このブログを熱心にお読みいただいてる方とお会いしたときに思うのが、「なぜ、年齢が近い人が多いのだろう?」ということでした。
自己啓発書と言えば、「7つの習慣」「人を動かす」「道は開ける」「フランクリン自伝」「自助論」と私はかたくなに思っているのですが、そう思ってるのはある年代に固まってるのかもしれませんね。
永遠のバイブルだと思ってたのになあ。
「自分探し」と一口に言っても、奥は深い。
南の島に行く人もいれば、インドに行く人もいる。イラクに行く人もいる。
ひたすら働く人もいれば、家から出ない人もいる。
色々なタイプがいるということは、ある種の健全性があると思った。
みんな同じだとそれはヤバイ。気持ち悪い。
そういえば、昔雑誌の人生相談で北方謙三先生がしょっちゅう「ソープへ行け」と回答していたように思いました。
その回答は「今はありなのだろうか?」とふと思ったのですが、実際はそんなには、その回答はなかったようです。
「カリスマに訊け! 個性派人生相談アラカルト-北方謙三に訊け!」 ニュースな本棚|Excite エキサイト : ブックス
全226件の相談中、「童貞(処女)を捨てろ」とアドバイスしているのは7件(約3%)。「ソープに行け」と明言してるのはそのうちたったの2件(約0.9%)でした。
自分探しが止まらない (ソフトバンク新書 64)
自分探しの罠にはまらないための道を探る!
自己啓発や自己分析でかえって己を見失ってしまう若者や、自分を探しに世界へまで飛び出してしまう夢追い人など“自分探し”は日本中に蔓延している。
中田英寿から「あいのり」まで幅広い分野での自分探しを分析し、その実態を探り出す。
blog49
たしかに北方さんのアドバイスは「ソープへ行け」が多く、それで吹っ切れる論ばかりだったように記憶しています。インパクトの問題だったんでしょうか?
でもやっぱり似たような表現だった気がするな。
アドバイスはいずれもしびれますね。
考えずに行動せえってな感じですか。
一龍:一流への道
こんばんは。
この聖幸さんの意見には何から何までまったく同感です。斎藤一人さん風に言えば「人生は魂の修行、魂力のレベルアップ」なのだから、「そのままのあなたでいいんだよ」なんてテイストの本をみると「人間変わってなんぼやろ!」とつっこみ入れたくなります。
世代の差は職場の若手を見ていて感じますね。バブル世代とは価値観がかなり違うみたいです。
聖幸さんは多分同世代(バブル世代)じゃないですか?
週刊ダイヤモンドの写真では私よりだいぶお若くお見受けしたのですが。
水野
聖幸さん こんにちは!
人生相談 SPA!の佐藤優さんのが面白いですよね。
なんか、すぐ「ウオトカを飲め」(ウォッカ)という話が出て
くるんですが、やはりHDPを読んでいたんでしょうか。
ちなみに「成功本50冊」 AERAで書評されてます!
良かったら読んでみてください。
聖幸
blog49 様
「ソープへ行け」が少ないのは私も意外でした。
ちょうど、そういうキーワードが気になるお年頃だったのでしょうか。
心象的には、毎回そういう回答だったように記憶してたのですが…
今は、そういう回答は時代的にも難しいでしょうね。
これからもよろしくお願いします。
一龍様
「若い人の考えは良くわからんですなー」と言うときが
自分にも来るとは思ってなかったですが(w
生まれは1969年生まれです。
バブル世代末期でしょうか?
週刊ダイヤモンドの同じページで言えば
土井さんや小飼さんよりも年上でございます。
ただ、人より少し遅く大学に入ったし、院にもいったので
就職の頃にはバブルは崩壊してました。
大学入学の頃には、フェラーリテスタロッサで企業の方が求人活動に来てましたねー。バブリー(笑)
これからもよろしくお願いします。
水野 さん
佐藤優さんの人生相談は「ウォトカを飲め!」ですか。
佐藤さんには秘密を知られたら、弱みにつけこまれそうなので、あまり相談したくはないですね(笑)
AERAでの書評おめでとうございます。
次回作も楽しみにしています。
これからもよろしくお願いします。
EC studioファンブログ
>交際したいタイプは「ありのままの自分を出せる人」
なんでもかんでも出されたら、大変です^^;
出すものを出して、出さないものも自分で
消化してもらえるとありがたきかなです
聖幸
EC studioファンブログ 様
早々とありのままを出すとすぐに飽きそうな気もしますよね。
ただ、結婚後に仮面がはがれて幻滅するより
先に出しておいた方がいいんでしょうかねえ?!
難しいところですね。
個人的には、隠すところは隠して欲しいところです。
これからもよろしくお願いします。