化粧する脳

「脳にいいこと」だけをやりなさい!が、まだまだ平積みになっている、茂木先生の新刊。

いろいろびっくりすることが書いてありました。
ある意味、この本の一番重要なところかもしれませんが、なんと!茂木先生のあの個性的なヘアは自分でカット!
そして、朝出かけるときは一切鏡を見ない!もちろん身だしなみはチェックします。鏡を見ないで身だしなみをチェックできるのかと思いますが、茂木先生はやるんです!

そんな、ある種極端な茂木先生が

女性たちは、毎朝鏡に向かって化粧をする。他社の視線を受け入れるかたちで自分を磨く。その事の深い意味が、近年の脳科学の研究の中から浮かび上がってきた。化粧は人間の社会性の象徴である。化粧をする人もしない人も、自分が一人では生きていけない存在であるという命題をもう一度噛みしめてみるべき時期が来ているのではないか。
男の僕にとっては、女性が自分の顔に日々飽きもせず向かい合い、化粧をするために数十分という時間を費やし、鏡に向かえることが不思議でしょうがない。同様に思っている男性は、世間に多いのではないだろうか?

こういう思いを秘めながら、化粧と脳、化粧と社会関係について論じます。

脳科学の観点から言うと、化粧をしてるときの脳の動きを調べたら、自分の素の顔を見てるときの反応とは違い、むしろ他人の顔を客観的に見てるとような動きをするようです。

女性は、毎朝、そして一日に何回も自分を客観的に見つめてるんですね。
なんとなく、自分の顔を何回もチェックする人は、ナルシストで自分本位の人かと思ってましたが、実際は逆なんですね。

そして、これも驚いたんですが、イスラム教に改宗した英国人の話。
イスラム教と言えば、皆さんご存じの通り、女性はベールで顔を隠しています。
端から見ると、非常に抑圧されていて、ある種個人の尊厳を無視した行為のように思ってしまうこともあります。
しかし、この改宗した女性の場合は、顔を隠したことで、むしろ外見で人を判断するということから自由になり、より個人の内面や実質で認識されるようになり、生き生きとすごせるようになったということです。
ちなみに、元々美人だったそうで、そういう方でも、外面で常に何かを判断されるということは大きなストレスになるんですね。
自分から改宗したのであれば、ある程度バイアスがかかってるのかもしれませんが、それでも顔を隠した方が生き生きとすごせるというのは、ちょっと驚きでした。


私も、もう少し共感性というか社会性を高めたいと思っているのですが、身だしなみにあまり気をつかわないようじゃ、ダメだなと思った次第です。


最近、女装とか化粧とか新書で話題になること多いですよね。
たとえば『女装する女』 とか。
この本によれば、「勝間和代は女装」だそうです(笑

「女性が女装って…」読んでないと意味不明ですよね。でも、読めばなるほです。


化粧する脳 (集英社新書 486G)
化粧する脳 (集英社新書 486G)
茂木 健一郎 (著), 恩蔵 絢子=論文寄稿 (編集
他人はあなたをどう見ているのか?
見た目と中身をつなぐキラーパス、
社会的知性を生み出すチカラとは?
人は誰もが外見を装い、内面にも化粧をして生きている。化粧を通じた新しい知見から、人間の本質が見えてくる。

「脳にいいこと」だけをやりなさい!
「脳にいいこと」だけをやりなさい!

女装と日本人 (講談社現代新書)
女装と日本人 (講談社現代新書)三橋 順子 (著)

女装する女 (新潮新書)
女装する女 (新潮新書)湯山 玲子 (著)

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