『希望をはこぶ人』アンディ・アンドルーズ (著)

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人生に行き詰まった人々の前にこつぜんと現れる謎の老人ジョーンズ。

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希望をはこぶ人

人生に行き詰まった人達の悩みの原因はそれぞれだが、それは誰もが多かれ少なかれ直面している悩みでもあります。人間関係、夫婦関係、仕事、老い、貧困。

謎の老人ジョーンズは、行き詰まった人達に、それを克服するもの見方や考え方を提示します。

例えば、夫婦関係に悩む人には、愛情を表現するには4つの方法があることを伝えます。
1、承認の言葉
2、親切な行為
3、肉体的な接触
4、質の高い時間の共有

これら4つの方法のうち、人はとかく自分がして欲しいことを相手にもやって満足してしまいがちです。
しかし、それが相手の望む方法でなくては、いくやらやっても意味がありません。

「承認の言葉」が欲しい人に「親切な行為」を続けても、効果はうすいものです。

自分のやり方を押しつけるだけではなく、相手のして欲しいことをきちんと理解して、そして実行に移したいですね。

このような、ものの見方や考え方を謎の老人ジョーンズは悩める人に提示しますが、「気づきが得られた!」と満足するだけではなんの意味もありません。行動して結果に繋げるのはあくまで本人です。

それは、本書に出てくる以下の部分でもわかります。

5羽のカモメが防波堤に泊まっている。 そのうち1羽が飛び立つことを決意した。残っているのは何羽だい?

----4羽です。

そうじゃない5羽だよ。

いいかい?誤解されがちだが、決意そのものには何の力もないんだ。

そのカモメは飛び立つことを決意したが、翼を広げて空を舞うまでは防波堤にとまったまま。

残りのカモメとどこも違わない。

人間だって同じだよ。

なにかをしようと決意した人とそんなことを考えてもいない人では何の違いもないんだ。

ところが人は、他人のことは行動で判断するのに、自分のことは決意で判断することが良くある。

しかし、行動を伴わない決意は、期待してくれている人に対する裏切りでしかない。


自己啓発書ばかり読んでいて、さっぱり行動しない自分には、なかなか重い言葉です。

自分自身がちいさな行動だと思っていても、思わぬところで他人にいい影響を与えることもあるということなので、小さなこととバカにしないでコツコツと頑張ってみようと思いました。

この『希望を運ぶ人』が好きな人は、きっと『種をまく人』も好きだし、逆に『種をまく人』が好きな人はこの『希望を運ぶ人』も好きなんじゃないかなあ。

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種をまく人 ポール・フライシュマン (著)

はじまりは、小さな種だった。さまざまな人種がうずまく貧民街の一角、だれも気にとめなかったゴミ溜めが、すこしずつ変わりはじめる。

日本語版の『希望をはこぶ人』も水色の装丁がかっこよくてプレゼントによさげですが、原書の装丁もかっこいいですね。

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The Noticer: Sometimes, All a Person Needs Is a Little Perspective


「小さな行動が大きな効果を生む」ということは同著者の下記も本にも詳しいです。


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バタフライ・エフェクト 世界を変える力 アンディ・アンドルーズ (著)

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