レバレッジ時間術―ノーリスク・ハイリターンの成功原則

レバレッジ時間術―ノーリスク・ハイリターンの成功原則最小の努力で最大の努力を上げる「時間投資」のノウハウ
投資としてのビジネス書多読を提唱したレバレッジ・リーディングの本田直之さんの新刊です。

今回の新刊では「時間に時間を『投資する』方法」として、時間を投資として考える方法を提唱しています。

お金に追われる生活をしている人と、お金がお金を生んでくれる生活をしてる人がいるように、時間でも時間に追われる生活をしている人と、時間に投資し生まれた時間で余裕のある生活をしてる人がいるとしています。

お金は浪費と投資を意識してる人は多いかもしれませんが、時間を浪費と投資とできっちりと意識して生活してる人は案外少ないかもしれませんね。

さて、その投資的に時間を使うという事ですが、それは時間を短縮する方法「しくみ作り」に時間をかけるということ。
たとえば、タッチタイピングの習得に30時間かけたとしても、その後のリターンを考えると投資効果がかなり高いことは皆さんも実感されることと思います。

そのような効率的な仕組みづくりには投資をおしまないということですね。
もちろん投資ですから多少の失敗はあるにせよ、現状のままなにも工夫をしないことは、他の方が色々努力をしてる中では相対的には大きなリスクになりますね。
普通預金やタンス預金みたいな感じでしょうか。
一見悪くもなさそうですが、時間は24時間と限られているので出来る限り活用したいところ。

そして、その短縮した時間をさらに再投資にまわすところがポイントですね。
時間が空いたからといって、そこで飲みに行く回数を増やすと意味が薄い。

さらに、再投資をして大きなリターンを狙いたいところです。
よりレベルアップした仕事にチャレンジしたり、上級の資格取得を目指したりしたいところです。


また、仕組みづくりで重要なのは、必ず「再現性」があるかを確認することです。
再現性がないと、昨日は良かったけど、今日はダメだったとなって「仕組み」とは呼べませんし、再現性があると人に教えることも出来ますしね。

そんな時間投資の概念を提唱する本田さんが実践してるツールが「レバレッジスケジューリング」の3大ツールの
・俯瞰逆算スケジュール
・時間割
・タスクリスト
です。


まず、スケジュールを能動的な「アクティブスケジュール」と受動的な「パッシブスケジュール」の二つにわけます。
パッシブスケジュールは予定をただただ埋めていくやり方→大半の人がやってるスケジュール法
アクティブスケジュールは明確なゴール設定を決めて、ゴールまでの工程を何段階かのステップに分割しスケジュールに落とし込む方法。

そのアクティブスケジュールを3ヶ月や6ヶ月のスパンで俯瞰逆算して卓上カレンダーに落とし込んでるとのこと。

卓上カレンダーとは、なんとも身近にありすぎて意外ですが、元々月単位でモノを見るためにあるものなので、使いやすいといえば使いやすいかもですね。
超整理手帳も同様の目的には便利そうですが、手帳だと持ち歩きには便利ですが、常に見るのが難しいですね。
まあ、一長一短はしょうがないですね。目的や慣れによって使い分けるなりすれば良いかと。

重要なのが個人の事業計画を自分で作るということ。
会社の事業計画はどこでも作ってるかと思いますが、個人だと多分少ないですよね。
「会社の成長が自分の成長です」という方は作らなくても良いかと思いますが、そういう方は元々この本を読む意味も薄いかと。

次に「時間割」ですが、まずは一ヶ月自分の生活を記録します。
「アウトプット」「インプット」「生活」「プライベート」に分類して記録するそうです。
そして、その記録した時間簿を元に成果を評価し、1日の時間割を決めるという事です。
慣れると1日分の時間割は2~3分程度で作れるようです。
ここで、重要なのが時間割を作るのは、規則正しい生活を送るためではないということ。成果を上げるために時間割を作ってるということを意識するという事です。

成果が上がるなら、時間割を多少やぶっても良いという事ですね。逆に時間割に縛られすぎてもいけないと。


そして、タスクリストは時間割の予算組みのようなものということで、ここでもアクティブとパッシブを意識して考えることが重要です。

あと、私にとってはイタイ話だったのが、「一冊一万円の雑誌でも全部読むな!」という話。
・10,000円で買った雑誌を2時間かけて全部読むのと、必要なところだけを10分で読む。どちらがもったいないだろうか。10,000円は稼いだら戻るが、1時間50分は永遠に戻ってこないという話。この辺の意識の切り替えは難しいですね。

そこまで、時間管理に徹底して時間を大事にするなら、著者は「風呂も行為の前後だけでいい。投資対効果はそれが一番だ。」と言い出すんじゃないかと思ったら、著者はお風呂が頭が一番冴えてメインオフィスのように活用してるとのこと。
毎朝、携帯電話、スケジュール帳、飲み物、本を5~10冊持ち込み頭をフル回転させてるそうです。
この辺は自分の頭が冴える時間や場所を探し出して、最大限に生かしたいですね。

そして、最後の最後に出てくる「他人のせいにしている限り変われない」という話が深い

「時間がないからできない」も言い訳の常套句ですが、これも自分自身ではなく「時間」のせいにする考え方です。

「言い訳」は単にみっともないだけではなく、何の解決にもつながりません。
言い訳するのがくせになると、結局状況だけがどんどん悪化し、ますます他者への恨みつらみが募ってくるという悪循環に陥ります。

株式投資のようなお金の投資と同じで、時間投資も成果が上がるか否かは100%自己責任です。
「会社員だから自分の思うとおりにならない」「忙しいからしかがない」と思っている限り、すなわち時間に対してパッシブなかぎり、けっして効率的に時間を使えるようにはなりません。

他人の悪口を言っていると他人に好かれることはない、と思いますが、「時間がない」と時間のせいにしている限り、時間に好かれるような事は無いかもしれないな、と思ったり。

それでも、誰にでも律儀にやってくる「時間」を大事にしたいですね。

泣くも一生、笑うも一生です。どのように過ごすかは自分しだいです。

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