昨年9月に、八戸にLifehacking.jpの堀正岳さんをお招きして『小さな習慣を大きな成功へと導く、成果を出し続ける人の知的アウトプット術』というセミナーを行いました。

 そのときの堀さんのお話の中で随所に出てきたのが、Chris Guillebeauさん、彼が主宰するWDS、彼の著書「The Art of Non-conforimity」です。

 クリス・ギレボーは世界中を旅行し、さまざまな場所でボランティア活動をしながら、ネットビジネスで生計を立てています。また、同じ志を持つ人への情報の提供やコミュニティづくりも熱心です。

 ネットでも一時期話題になったので、クリスギレボーは知らなくても「とびきり平凡に生きるための11の方法」は知っている人も多いかもしれませんね。

■とびきり平凡に生きるための11の方法
1,他人の言葉をそのまま聞き入れる
2,権威に疑いを持たない
3,何かを学びたいからではなく、「行くのが当然だから」という理由で大学に行く
4,一生に1度か2度だけ海外へ行く−近くて安全で無難な国へ
5,外国語を学ぼうとしない
6,起業したいと思っているが実際にはなにもしない
7,本を書きたいと思っているが、実際には何も書かない
8,住宅ローンをめいっぱい組んで、30年かけて払っていく
9,週に40時間机に向かうが、生産的な仕事は平均10時間ほどしかない
10、目立つこと、人の注目を集めることをしない
11,どんな命令にも素直に従い、誰にでもできる仕事をする

青森県ローカルの話題で恐縮ですが、工場撮影マニア必見の番組が、3月24日に放送されます。

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2012年3月24日(土) 16:55~17:25
青森朝日放送(ABA)で放送

平成23年度 広報特別番組 「八戸 魅惑の工場萌えツアー」 - 八戸市
八戸市のHPより引用


八戸市は「海から拓け、海とともに発展してきた」という言葉のように、臨海部は日本有数の漁港を抱えるとともに、北東北随一の工場地帯を有し、ここには、鉄鋼、非鉄金属、紙・パルプ、エネルギー関連等を中心とした工場が立地しています。この工場地帯を「工場を観賞する」という視点で巡ります。

また、八戸市で進める「フィールドミュージアム八戸構想」の中の8つのミュージアムのひとつ、「産業ミュージアム」に関する事業として、24年度以降に予定されている「工場アート」とは一体どのようなものになるのか。その概要を紹介します。

レポーターは青森朝日放送で最も工場が似合わない落合由佳アナウンサー。はたして工場観賞ビギナーの落合アナは「工場萌え」を理解できるのか?

撮影協力:住金鉱業(株)、東北グレーンターミナル(株)、東北電力(株)八戸火力発電所、八戸臨海鉄道(株)

番組の放送終了後に、番組内で紹介した場所などを特設ホームページで紹介します。


僕も、工場の撮影スポットの案内役で登場する予定ですので、見ることができる地域の方は良かったら見てくださいね♪


●参考 ブログ内工場撮影関連記事

カネイリビジネスフェア2011限定スペシャルセミナーご来場ありがとうございました。:[俺100]
10月19日(水)『「なんとなく好き」な人たちをネットでつなげて地域活性化~工場萌え仕掛け人による地元景観資源の活用~』セミナーが青森県八戸市で開催されます:[俺100]
八戸市美術館 館外講座「工場見学」撮影会:[俺100]
「魅力的な八戸の港湾夜景をまた撮影に行きたい!」ご参加ありがとうございました。:[俺100]
八戸Twitter写真部工場部会『八戸湾内から工場夜景の写真を撮るツアー』ありがとうございました。:[俺100]
6/18 19:00~ 八戸湾内から工場夜景の写真を撮るツアー 八戸Twitter写真部工場部会 - 俺と100冊の成功本

2008年のこのブログでの売れた冊数no.1だったのが吉澤大大先生の『儲かる会社にすぐ変わる! 社長の時間の使い方』です。その吉澤大大先生の新刊が出ました!
(吉澤大先生では、お名前なのか敬称なのかまぎらわしいので、吉澤大大先生とします)

【参考】儲かる会社にすぐ変わる! 社長の時間の使い方 吉澤大(著):[俺100]

タイトルは『一生食べていくのに困らない 経理の仕事術 』です。

経理のお仕事は、個性が出しにくい仕事です。
「私は個性を出して、四季折々のイメージに合わせて試算表をつくります」
と、いうようなことは許されません。

なので、「仕事術といってもできることは限られるのではないか?」と、思って読み始めましたが、なかなかどうして。工夫できること、改善できることは山のようにあります。

個性を出しにくい職種だからこそ、付け焼き刃や見た目の突飛さなどでごまかすことができない分、できる人とできない人の実力差が如実に出ます。

ベーシックでシンプルな料理にこそ、料理人の腕が出るのと同じ事ですね。

 個性は出しにくいですが、その分、定型的で楽な業務かというと
そんなことはありません。スピーディーで正確で当たり前。ミスはゆるされない厳しい世界です。
 
 その一方で、現在スピーディーに正確にできていると、あまり新しいことにも挑戦する必要性を感じにくい職種かもしれません。

本書では、粛々と事務作業をこなす経理パーソンから、ワンランク上の「経営者に必要とされる経理パーソン」へステップアップする46の方法が解説されています。

 前半では、一般のオフィスワーカー全般に通用する、仕事術やツールの解説。後半で、経理パーソン固有の業務について書かれています。

前半の部分は、「速く、正確に」が要求される人たち全般に役に立つ習慣です。特に、集中力を保って仕事をする方法、繰り返し作業の方法などは参考になります。

また、人によっては意外かもしれませんが、経理業務はチームワークが要求される仕事でもあります。その情報共有の仕方やマニュアルの作り方についても詳しく解説しています。特にdropboxやgoogle documentsなどのツール類については、実際の使用例も合わせて書かれています。

後半の経理特有の業務の部分は、吉澤大大先生の真骨頂ともいうべき部分です。経営者が資金繰りなどで悩んでいるときに、さっと資料が出てきたり、さりげなく助言ができるようになったら、社長の右腕として、もう手放してくれないでしょう。

 最近では、経理業務に限らず、仕事の細かいノウハウというものが、職場で伝承されにくくなっています。また、本書を読み職場で、いきなり業務のやり方を変えるというのは難しいかもしれません。
 しかし、自分の業務のやり方はまだまだ改善の余地がある事や、改善するにあたり、自分に求められていることや自分の仕事の本質を見直すことも大切な事だと思います。

 その、本質を見直すための本として、経理パーソンに最適なのが本書です。

 さて、この本の別な面で面白いところは、経理業務のノウハウばかりではなく、「自分のさりげないPRの仕方、売り込み方」が書かれているところです。
 
 皆さん、ご存知のように士業というのは、自分からバリバリと宣伝して営業しにくい職種です。26歳の若さで税理士事務所を開業した吉澤大大先生が現在にいたるまでに、自分から売り込みをしないで、いかに信頼を得てきたかのノウハウが随所に盛り込まれているところが面白いです。引っ込み思案で内気な僕はかなり参考になりました。得した気分です。ツイてます!

 


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一生食べていくのに困らない 経理の仕事術
著者:吉澤大
出版社:かんき出版
発行日:2012/2/18



はじめに ほんとうに経理職は営業職に食わせてもらっているのか?
Chapter1 社長が手放したくない経理パーソンの仕事の習慣
Chapter2 今より30分早く仕事を終える時間術
Chapter3 作業を分解し業務のムダを省いて利益に貢献
Chapter4 社長の期待に120%応えるデータ提供
Chapter5 資金調達での活躍がもっとも評価を上げる!
おわりに (才能×努力)×運=成果

低成長時代が続き、右肩の売り上げ増加が見込めないなか、経理による「コスト削減」や「経営資源の効率アップ」という仕事の重要性は高まっている。

また、経理の仕事は繁閑の差が激しく、毎月の締日や決算期には連日残業という多忙ななかでも、ソツのない事務処理が求められる。そこで、本書は「ミスなく正確に、速く仕事をこなす」ことをテーマに、これからの経理パーソンに求められる、さまざまな仕事術を紹介する。

定型業務のマニュアル化など時間効率を上げるテクニックはもちろん、ペーパレス化やITツールを使ったタスク管理・情報共有など、最新の事例を織り交ぜて解説。処理能力のアップだけに限定せず、プロの経理として経営に貢献するための会計データの作成法や、銀行からの融資の引き出し方についても言及する。

自ら能動的に動き、経営者に必要とされる経理パーソンになるための一冊。

2011年2月2日に開催された。『第5回 デザインマーケティングカフェ 「デザイン×ビジネス」これからのクリエィティブの話をしようin東京』行ってきましたよ。
第5回 デザインマーケティングカフェ 「デザイン×ビジネス」これからのクリエィティブの話をしようin東京
第5回 デザインマーケティングカフェ 「デザイン×ビジネス」これからのクリエィティブの話をしようin東京|EventRegist(イベントレジスト)
デザインマーケティングカフェ

今回のイベントのテーマは以前八戸で行われた
「がんばろう東北!応援観光ツアー」in八戸 『これからのクリエイティブの話をしよう』ご来場ありがとうございました。:[俺100]
が、きっかけになったという事で、僕も少し経緯などをお話させていただきました。
dmcafe1

前半の講師の美崎栄一郎さんからは、非デザイナーや才能のない人がクリエイティブを作るコツをお話しいただきました。
ワークやご自分の著書のなどの事例を盛り込んでいたのでわかりやすかったですね。

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中間に、この日お誕生日で、参加者の仙台のぶっちゃけ税理士の岩松正記税理士のサプライズお誕生日イベント。
バースデーケーキに、プロのかたのハッピーバースデーソングや、ドンペリで乾杯など。
しかし、本人がまさかのドタキャンで、主役が不在!
かわりに、同じ仙台のするめさんに代役をつとめていただきました。
性別も横幅も全然違うぞ!


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後半は、ウジさんのパート。
実際の事例が多く、残念ながら非公開。


非デザイナーで、あまりそっちの方の素養がない自分だからこそ、実りの多いセミナーでした。

実際の雰囲気はtwitterのつぶやきをまとめたので、参考にしてみてくださいね。

ゲイリー・ヴェイナチャックの新刊『ザ・サンキュー・マーケティング 』が発売となりました。
ゲイリーの話は、色々なところでソーシャルメディアを活用し、成功した実例として紹介されていますし、日本でも、前作の
~Twitter、Ustream.TV、Facebookなど、ソーシャルメディアで世界一成功した男~ゲイリーの稼ぎ方(ソーシャルメディア時代の生き方・考え方) 』がヒットしたのでおなじみだと思います。

そのゲイリーの新刊『ザ・サンキュー・マーケティング 』の発売を記念して、監訳者の金森重樹さんと僕とで対談したPDFが作成されました。
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PDFは全30ページで、この本の読みどころや、「監訳者が金森重樹さんってどうなのよ?」という話から、日本に導入するさいの注意点やら、ゲイリーだからうまくいったんじゃないの?という疑問に金森さんが答えています。


PDFのダウンロードの方法はfacebookの『ザ・サンキュー・マーケティング』のページへアクセスして、「いいね!」を押すだけです。

『ザ・サンキュー・マーケティング』ザ・サンキュー・マーケティング


Facebookページ:『ザ・サンキュー・マーケティング』


すでに、「いいね!」を押している方は、左側のカラムの「ようこそ!」のボタンを押すと、ダウンロードの画面が出てきます。

『ザ・サンキュー・マーケティング』を購入する際の参考にしていただければ、嬉しいなと思います。


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ザ・サンキュー・マーケティング
ゲイリー・ヴェイナチャック (著), 金森 重樹 (翻訳)



小さな町の暮らしがオンライン上で拡散するいま、
「サンキュー・マーケティング」を実践する者だけが、ビジネス社会で勝ち抜ける!

「ソーシャルメディアで世界一成功した男」ゲイリー・ヴェイナチャックが、
そのマーケティング論とノウハウ、米国の最新事例をまとめた1冊。

サンキュー・マーケティングの極意とは、

●「顧客とつながり、愛されること」
●「時間をかけて関係を築くこと」
●「心にくっつくコンテンツを拡散すること」

…という究極のワントゥワンマーケティング。
ソーシャルメディアだからこそ実現可能な手法です。

本書内で紹介される事例も、

◎アマゾンCEOのジェフ・ベゾスがザッポスを買収した理由
◎全米No.1書店「バーンズ・アンド・ノーブル」はどこで作戦を誤ったか
◎デニーズがおかした痛恨のミス
◎お客と深い仲になったリーボックの戦略
◎P&Gのキャンペーンは成功?失敗?
◎批判を賞賛に変えた有名ラッパーの動画
◎たった1回のツイートで25万ドルを稼いだIT企業
◎お客とともに涙をながす有名ホテルチェーン

…など、さまざまな現場の魅力的なものばかり。
ソーシャルメディアでビジネスを拡大したい企業、個人事業主の方、
自分のブランディングをソーシャルメディアで展開したい方におすすめ。

監訳はマーケティングの鬼才として名を馳せる金森重樹氏。
巻頭に「解説」を25頁にわたり掲載。本書のより深い理解につながります。

ディック・コストロ(ツイッターCEO)、トニー・シェイ(ザッポスCEO)、
セス・ゴーディン(『「紫の牛」を売れ!』著者)激賞!
あなたのビジネスと人生にドライブをかける、最適な方法が見つかる1冊です!

【構成】
解説■本当の意味でのワントゥワンマーケティングが実現する(金森重樹)

第1部 サンキュー・マーケティング=ビジネスの原点!
■あらゆるものが変わったけれど、変わらないのは人の本質
■察知し、すぐに行動すべし
■一歩を踏み出せない11の言い訳

第2部 サンキュー・マーケティングで勝利する方法
■企業のカルチャーとして発信する
■伝統的メディアと組み合わせる
■顧客とのキャッチボールを続ける
■深く、強くつながる
■顧客の心に強い衝撃を与える

第3部 サンキュー・マーケティグの成功例
■顧客の前に姿を見せる【B to BのIT企業の事例】
■コミュニティと対話する【バーガーショップの事例】
■大局と細部へのこだわりでブランドを確立【ホテルグループの事例】
■一番乗り戦略を実践する【歯科クリニックの事例】
■保守的業界の壁を打ち破る【弁護士の事例】
■マーケティングの新たな扉が開く!

最近では洋書はkindleで購入することができるようになったので、$10以下で売っている本も多いし、衝動買いすることも多くなりました。
しかし、逆に洋書で紙の書籍を購入することは少なくなりました。安く瞬時に手に入るものと比べるとどうしてもおっくうになりますね。
ただ、すべての本でkindleバージョンが出ているわけではなく、紙バージョンしかない本もあります。そういう本はすこし悩みます。

最近では、Business Model Generation: A Handbook for Visionaries, Game Changers, and Challengers を購入するか考えていたのですが、翻訳版が出るみたいですね。ツイてる!


0470876417
Business Model Generation: A Handbook for Visionaries, Game Changers, and Challengers
Alexander Osterwalder (著), Yves Pigneur (著)


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ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書
アレックス・オスターワルダー (著), イヴ・ピニュール (著), 小山 龍介 (翻訳)
出版社: 翔泳社 (2012/2/10)

全世界で大反響のロングセラーがついに日本上陸!!45カ国470人のイノベーターによるビジネスモデルのイノベーション実践ガイド!!

3Mやエリクソン、デロイトといった一流の企業やコンサルタントが採用しているビジネスモデルの概念は、実践的かつ革新的なテクニックで形作られています。

時代遅れの既成概念を捨て去り、価値創成の新しいモデルを掲げた本書は、さまざまな組織のマーケターや開発担当者、コンサルタント、起業家、リーダーにとって読み応えのある1冊となっています。

ビジネスモデルを9つの要素に分解することで、より深いレベルで顧客、販売チャネル、パートナー、収入の流れ、原価構造などが理解できます。さらに最も一般的なパターンも豊富な事例をもとに詳しく解説しています。

[ビジネスモデルの理解]→[設計]→[実行]を系統的に学ぶことができる本書は、いわばイノベーションを起すための、革新的かつ斬新な「ビジネスモデル発生装置」です。

Lifehacking.jpの堀正岳さんの新刊です。

 iPhoneやEvernoteなどのツールに関する書籍を多数執筆されている堀さんですが、今回は本業である理系研究者に向けての書籍です。

 増え続ける情報の量に翻弄されるのはビジネスマンだけではないようで、理系研究者もその例に漏れません。企業であれば、いまだに、電話や紙が仕事のベースという事ももしかしたらあるかもしれませんが、理系研究者の場合、皆さん当然PCやメールは使うでしょうから、その情報爆発の量はビジネスマン以上に深刻かもしれません。

これを著者の堀さんは、「情報洪水」と前書きで言っています。

洪水といえば、河川の流量が一時的に増えて、本来は川でないような場所にまで水が押し寄せる現象ですが、このメタファーに例えて本書を分類してみると

●情報の治水
洪水を防いだり被害を最小限に食い止めるには、水量を管理しコントロールする治水が必要です。
この辺は、gmailを導入や活用し情報の流量をコントロールしたり、メンデレイで論文を管理することが相当するでしょう。


●情報の利水
河川の水は抑えて災害を防ぐだけでなく、田畑や工場で活用されたり、飲料水などとしても利用され、私たちは多大な恩恵を受けています。
情報もコントロールするだけでは、意味がありません。情報は活用し、アウトプットして成果となります。
この辺は、EvernoteやDropboxでの情報の利用、さらにはGoogleDocsやSkypeを活用した共同研究の部分が参考になるでしょう。


●情報の親水
河川には、治水や利水だけでなく、親水という言葉もあります。
川を畏れたり、便益のために利用するだけでなく、率先して河川に親しみ遊んだり癒やしを得、私たちの生活を文字通りみずみずしいものにします。
これは、仕事に必要だからツールや情報をいやいや使うのではなく。能動的に新しいツールを探したり、現在使っているツールのさらなる活用法に磨きをかけ、それ自体も楽しみにすることが相当するでしょう。

と、堀さんの洪水のメタファーにかけて書いてみました。

ただ洪水は河川などの水位が普段より上がったりといった異常時に起こりますが、情報洪水の場合は、数日といったレベルの一時的な異常事態ではありません。数年はこのままでしょうし、今よりももっとひどくなる可能性もあります。

今が定年間際の方は、じっと洪水や嵐が過ぎ去るのを待つという手もあります。いきなり新しいやり方を模索するよりも、向き不向きもあるでしょうから現在のペースでやった方がいいこともあるでしょう。

ただ、まだままだこれから成果を出したいと思っている人にとっては、クラウドの活用が不可欠です。

というのも、従来の理系研究者であれば、学内・研究所内での徒弟制度や一匹狼的なスタイルでもある程度の成果はあげられたでしょう。

しかし、本書の「第5章 クラウド上で論文を書く」「時間も空間も超えるコラボ術」を読むと、組織の枠を超えた共同研究というものが、クラウドツールの発達により、少なくともツールの面ではだいぶ垣根がなくなっているように感じます。

そのような時代において、孤軍奮闘したり、狭い研究室の枠組みの中だけで、太刀打ちするのは、素人目にもどうにも不利なように思えます。


共同研究をすることにより、研究の成果をあげるという一義的な目的を達成するということはもちろんのこと、有能な諸先輩方と一緒に仕事をし、その仕事の技術を盗むという副次的ですが大きな効果も得られると思います。

その、スタートラインに立つために本書はあると思います。

研究を続けていると、このままこの研究を続けていてどうなるのだろうかという孤独感にさいなまれたり、逆に研究の本質と関係ない学内政治などに巻き込まれて「そういうの嫌だから研究者になったのに…」と思うこともあると思います。

本書を読んでバリバリと研究に励んで、そういう悩みを感じる暇もないような研究生活が送れるといいですね!

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理系のためのクラウド知的生産術 (ブルーバックス)
堀 正岳 (著)
出版社: 講談社 (2012/1/20)


目次
第1章 クラウドサービスを使った仕事環境
第2章 メールに振り回されない環境をつくる
第3章 手間をかけない論文管理法
第4章 アイデアをなくさない情報整理法
第5章 クラウド上で論文を書く
第6章 時間も空間も超えるコラボレーション術
第7章 細かい時間を稼ぐテクニック集