iPadバカ タブレットにとり憑かれた男の究極の活用術 で、アプリを800種類インストールして、いい意味でバカっぷりを発揮した、美崎栄一郎さん。満を持して、iPhoneバカの登場です。
iPot touchを2台、iPhoneを4台持っている美崎さんが、iPhoneで試したアプリはなんと1,800種類。
数多く試せばいいものではない!という意見もあるでしょうが、ここまで来ると量が質に転化しそうですよね。
iPadバカ タブレットにとり憑かれた男の究極の活用術 で、アプリを800種類インストールして、いい意味でバカっぷりを発揮した、美崎栄一郎さん。満を持して、iPhoneバカの登場です。
iPot touchを2台、iPhoneを4台持っている美崎さんが、iPhoneで試したアプリはなんと1,800種類。
数多く試せばいいものではない!という意見もあるでしょうが、ここまで来ると量が質に転化しそうですよね。
地域によっては、まだ店頭にも並んでいないと思いますので目次や前書きからでもわかる範囲のほどほどな感じで。
一般のテレビニュースにもなるくらいに話題となったスティーブジョブズの公式の伝記が発売になりました。
まずは、10月24日に第一巻が、続いて11月1日に第二巻が発売になります。
上下巻と言うことで、どこで区切るのか気になるところですが、上巻の最後がピクサーをIPOする1995年、下巻の始まりがアップルがNeXTを買収する1996年です。
収録されている年数からすると、年数の短い下巻の方がより密度が濃い感じですし、出てくる話題や製品もiTunes,iMac,iPod,iPhone,ipadなど今でも現役の製品ですのでなじみ深いものが多いです。
一方今回発売された、上巻の前半は二つの両親の話題から始まり、幼少期や中高生の時期に続いて、大学生活やインドでの放浪生活など、ジョブズの思想が形成されたバックグラウンドに中心です。その後、アップルを創業しそして追われるわけです。アップル創業時から時の人となりマスコミへの登場回数も多いジョブズの語録でいまも語り継がれているものは色々あります。例えばペプシコーラのジョンスカリーを引き抜いたときの「一生、砂糖水を売り続けるつもりか?」など。しかし、その言葉が一人歩きして、どういう経緯があり、どういう状況で言われたものなのかはなかなか知ることができません。名言集や語録などの本もたくさん出ていますが、ひとつひとつの事柄が丁寧に書かれているのは、公式伝記ならではでしょう。
また、ジョブズ本人のコメントも随所に出てきますが、関係者のインタビューも豊富です。ジョブズとともにアップルを創業したSteve Wozniakやマイクロソフトのビルゲイツなども当時の話についてコメントをたくさんよせています。
ただ、読むとますますよく分からない部分もいくつかあって
・どうして伝記を書かせようと思ったのか?
(ジョブズは伝記よりも、自分が社会に送り出す製品などで名を残したいタイプなのかと。でも、アメリカ人にとっては伝記を出すのはふつうなのかもしれない。)
・なぜ、長く生きられないと若い頃から思っていたのか?
もしかしたら、ランディパウシュ教授の『最後の授業』のように最後にネタバレがあるかもしれないので、楽しみに二巻を待ちます。
あと、才能あふれる方ですので読むと「ジョブズ凄ぇー」となるかと思いますが、そこには当たり前のように見過ごされがちな幸運がいくつもひそんでいます。その辺はマルコム・グラッドウェルの『天才! 成功する人々の法則』に詳しく書かれていますので、合わせてぜひ読んでいただきたいなと思います。
スティーブ・ジョブズ I
ウォルター・アイザックソン (著), 井口 耕二 (翻訳)
スティーブ・ジョブズ II
ウォルター・アイザックソン (著), 井口 耕二 (翻訳)
天才! 成功する人々の法則 マルコム・グラッドウェル(著)
幅広いネタと激しい更新頻度で人気のブログと言えば[N]ネタフルです。
日々どうやってネタを収集し選別し処理しているか気になっていましたが、その秘密が一冊の本になりました。
すでに、本家[N]ネタフルでも
・[N] 初めて一人で本を書きました「“知りたい情報”がサクサク集まる!ネット速読の達人ワザ」
のエントリーが上がっていますしマインドマップ的読書感想文
でも、早速記事になっています。
・【ネタフル流】『"知りたい情報"がサクサク集まる!ネット速読の達人ワザ』コグレマサト
ネタフルの管理人であるコグレさんの、情報収集術が余すことなく書かれている本書ですが、本書を読んだからと言ってもちろん誰でもいきなりネタフルのようにブログを書けるわけではありません。しかし逆にこれらのツールを使っていないとあれだけの新鮮なネタでブログを更新し続けることも難しいでしょう。
一過性でやろうと思えば、できないこともないと思いますが、継続して更新し続けるのは本当に凄いと思います。もちろん、更新し続けているだけでなくきちんと数字も取っています。
その気になる情報収集術ですが情報収集に使っているサービスは、Twitter、RSSリーダー、メールマガジンと意外とオーソドックス。特にメールマガジンに関しては最新のツールを使っているイメージが強いので意外と言えば意外。
サービスはいわばただの器ですから、そこにどんな料理を載せるかの選別が腕の見せ所になるわけです。
本書でもtwitterを例に挙げて
自分が見ている情報は、ネットのごく一部であると認識しておくことも大切です。ダジャレばかり言い合う友人だけをフォローしている場合にはダジャレしか流れてきません。
twitterのタイムラインは自分が興味があってフォローした人から作られていますから、「twitterはくだらない」「twitterはバカ発見器」という人は自分で自分のことをおとしめているということに等しいでしょう。
そこで、twitterで誰をフォローしたりとかRSSリーダーに何を登録したりが重要になるわけですが、本書ではコグレさんがキーパーソン(キュレーター)としてフォロー・登録しているリストもしっかりと掲載されています。
さすがだなと思ったのはツールとツールの連携ワザ。InstpaperやEvernoteで情報をストックして保管しておくワザはお見事。
しかし、同じような情報を摂取していても、ネタフルと同じようなブログを作れるかというとそれはまた別な話です。
実践し成果を出すための重要なキーポイントは「量稽古」
結論からいってしまえば、これに慣れるにはある程度の経験が必要になると言わざるを得ません。タイトルや記事の導入部分を読んだ際に、自分にとって必要かどうかを判断できるようになるには、ある程度の量稽古が必要です。
twitterやRSSリーダーに登録するだけなら、誰でもできますが、そこにあふれる膨大な情報から使えるネタを嗅覚鋭く拾うのはやはり経験がものを言うようですね。
さらに、そのテーマに関する適正も大きい部分もあると思います、ITネタには強いコグレさんですが、充分な量稽古を積んでいながらも残念ながらダジャレやギャグに関してはあまり上達してるようには思えません。
またネタフルはさらりと読める記事が多いですが、実はかなり緻密で丁寧です。アクセス解析やSEOに関しては元々そちらが本業の方ですから、徹底してやっています。
ただ、そういう話を含めブログの話をしている時のコグレさんは本当に楽しそうです。
本書で、効率的な情報収集をするためのツールや手法を覚えて、それで自分が笑顔になれるような好きなテーマについてブログを書き続けると、ネタフルとまでは言わないまでも人気ブログになれるんじゃないかと思いました。
“知りたい情報”がサクサク集まる!ネット速読の達人ワザ コグレ マサト(著)
ブログ、ツイッター、フェイスブック……と、私たちが目にするネットの情報源は増える一方です。1つひとつゆっくり読んでいる時間などありません。現代人にとって、今、本当に必要な能力(スキル)は、ネット情報の速読術。本書では、日々、大量のネット情報を集め、吟味し、ブログで紹介している著者自身があみだした、パソコン画面上の文章を超高速で読むテクニックや、膨大なネット情報の中から、自分の知りたい情報がどんどん集まる仕組みのつくり方を紹介します。
目次
Chapter 1 情報が集まる人は何をどう見ているのか
Chapter 2 ツイッターを使って誰よりも早く最新ニュースを知る方法
Chapter 3 検索では見つからない"使えるネタ"が集まる仕組み
Chapter 4 もう検索難民にならない!ネット活用マル秘テク
Chapter 5 処理能力3倍アップ パソコン画面の速読ワザ
Chapter 6 量でも質でも差をつける!情報の目利きになる習慣術
『仕事するのにオフィスはいらない 』や『ひと月15万字書く私の方法 』などのヒット作を飛ばすジャーナリストの佐々木 俊尚 さんの新刊です。
Webサーフィン中に気になる会社や人名が出てきたら、とりあえずググるという人は多いでしょうし、名刺交換してその後ご挨拶のメール出すときにも社名や人名で一旦検索エンジンなどで調べてからという人も多いと思います。
そんな時代の佐々木さん流のセルフブランディングの技術ですが、2003年よりフリーとして活躍してる佐々木さんの言葉ですから説得力がありますね。
セルフブランディングというと、会社員じゃなくて自分の名前で商売している人のみに関係した話と考えられがちですが、本書の中でもソーシャルメディアを活用し勉強会などの主宰者になった方の事例が出てきます。そういう活動をする中で人脈を広げそれを本業にも生かし、今後のキャリアパスが広がったということで、会社員と言えども個人のセルフブランディングには無縁ではいられない時代です。
しかし、いきなり「ネットで情報発信」と言われても何を書いていいかよくわからない。
「「ブログ書け」とか「twitterでつぶやけ」とか言われてもなあ」という方も多いのでは。「別に面白いネタ持ってるわけでもないし」とか。
でも、実はみんなそんなもんなんです。
本書の言葉を借りれば
評価は第三者が決める
逆に言えば、自分が自信満々で「これが究極のノウハウだ!」「こんな面白いネタ俺は知ってるぞ!」と思っても周りが評価しなければ所詮それまで。
それに、ブログやtwitterの場合毎回ホームランを狙う必要もありません。普通の人であれば書いていく中で人柄を知って貰えればそれでも十分なんじゃないかと。
本書でも[mi]みたいもん!のいしたにさんが『ツイッター 140文字が世界を変える (マイコミ新書)』を首相官邸へ献本する時の事で
しかし、どうして一介のブロガーであるいしたにさんが首相官邸に献本できたのであろうか?それはブログを続けていたと言うこと以外に理由はないだろう。5年以上もの間に毎日のようにブログを更新し、その様子から「変なことをする人ではない」と認知されていたからなのだ。
と書いてます。
あまり気合いを入れて「セルフブランディングだ!」と始めてしまうと「ウザー」な人っぽくなりがちなので、とりあえず「変な人ではない」と思われることを目標に始めてもいいのかも。
あと、上に出てきたいしたにさんつながりで言えば、本書でも書かれている「第三者に紹介してもらう」は効果がありますね。
以前、僕はいしたにさんにインタビューしてもらったことがありますが
・企業・読者・自分を結び付ける「言葉」を作り出す/聖幸さんのブログ論(第10回) | Web担当者Forum
このページが色々なきっかけになった事が多々ありました。
僕のように自分の事を書いたりしゃべったりすることがあまり得意じゃない人の場合、他の人に語ってもらうのもいいですね。
名刺の活用から、Webツールまで幅広く網羅されている本なので全部を真似したり、試してみたりするのは大変と思いますが、自分の性格やスキルに合わせていいところを取り入れて行ければと思います。
とりあえず、僕は、ずっと前に作りかけていた「雑誌書籍掲載一覧のページ」をヘッダーにつけてみました。
・雑誌書籍掲載履歴 - 俺と100冊の成功本
以前、サイドバーに載せてたけど、量が多くなってきてデザイン的に一時外して、それっきりになっていたのを一つのページにまとめてみました。最近のものは順次追加します。
また、本書と合わせて
勝間和代さんの『目立つ力 インターネットで人生を変える方法』や本田直之さんの『パーソナル・マーケティング 』を合わせて読むとより色々な知見に触れることができると思います。
それにしても、3冊合わせても3千円しないのかー。安いなあ。
ネットがあれば履歴書はいらない-ウェブ時代のセルフブランディング術 (宝島社新書) (新書)佐々木 俊尚 (著)
内容紹介
ウェブサービス"twitter"や"iPhone"の流行などで、日常のネットワーク化がますます進行しています。自分の名前をひとたび検索すれば、ウェブ上で過去に自分が発言したことは一目瞭然。今や、ウェブは履歴書の代わりになるといっても過言ではありません。また、ウェブ上の発言ひとつで、一夜にして自分の存在を多くの人に知ってもらうこともできるのです。
出身大学や企業名を背負って生きる時代は終わり、自分自身をセルフブランディングする現代――twitterやブログなどで自ら情報を発信し、人脈やキャリアをどうアップすべきなのか?ベストセラー『google』の著者、ITジャーナリスト佐々木氏がそのノウハウを開陳します。
●目次はじめに
第一章 「会社の名前で仕事をする」時代は終わった
第二章 ウェブ上でセルフブランディングする
第三章 ソーシャルメディアで人脈を拡げる
第四章 ツイッター活用術
第五章 ウェブサービスの利用法
第六章 情報はどの程度までさらすべきか
あとがき
目立つ力 (小学館101新書 49) (単行本)勝間 和代 (著)
パーソナル・マーケティング (単行本(ソフトカバー))本田 直之 (著)
最近Twitter本もたくさん出てるし、雑誌やテレビで紹介される機会も増えたので、新規に登録した方も多いかと思います。
登録後、有名人や興味のある人、知り合いをフォローしてみたり、というステップまでは難しくないと思う。
一方難しいのは、なにをつぶやくか?だったり、つぶやきに反応を貰うこと。
「べ、別に誰からの@リプライも期待してないんだからね!」というのもいいけど、やはり大きな湖の中に一滴のしずくをたらしたごとくに、ほとんど波紋がないのは寂しい。
せっかくコミュニケーションをとる機能がありながら、自分の手帳にメモしたのと変わらない結果なのは残念
最近読んだ、『「ツイッター」でビジネスが変わる! Twitter Power 』に、自分の発言を洗練させて、思考訓練にもなり、返信をもらいやすいつぶやきの方法が書いてありました。
一般的な、つぶやき「いま、なにしてる」といえば
「ラーメンなう」
「昼食に向かう ナウ」
「電車待ち」
「通勤中」
などが多いかと思いますが、本書の中で提唱されているのは
p184から引用すると
それと一緒に、その行動をどう思ったかを語ったり、なぜそれをするのかを述べたりしよう
事例を示せば
●改善前
「昼寝をするところ」
●改善後
「昼寝をするところ。キーボードを叩く指は、もう半分寝てる。サマータイムになるといつもこうなってしまう。」
ほんの一手間ですが、ぐっと返信を貰える可能性は高まったような感じがしますよね。
これ、自分を客観的に見て、行動を見直す訓練にも非常にいいんじゃないかと。
たとえば
「上司むかつく」
と、ただ書くより
「上司むかつく。直前になっての指示変更はかんべんしてくれ。手戻りは不毛だよー」
の方が、「あぁー。こういう理由で俺はムカついたのか」と、いったん落ち着いていい感じになるんじゃないかと。
また、「むかつく」だけじゃ、リプライする方も難しいですが、「直前の指示変更」「手戻り」というキーワードを入れることにより、おなじような思いをしている方からリプライがつきやすくなるでしょう。
逆に、色々書いてるうちにイライラムカつきが増幅される危険性もありますが、twitterの仕様上140文字までなので、それに収めようと推敲しているうちに怒りのパワーが、文章の洗練の方に向いてしまって、気勢がそがれてしまいそう。
また、発想の転換の訓練で
「上司むかつく。 荒行に耐えなくても、賢者になれそうだ!ラッキー」
という一言を添えるのもありかも。
でも、自分を客観視する達人になって、
「ラーメンナウ あなたとは違うんです!」
「電車待ち あなたとは違うんです!」
とかつぶやくと嫌われそうだから要注意ですね。
twitterに限らず「ほんの一手間」「ほんの一言」を添えるだけで、結果が全然違う事ってありますよね。
そういう日常のほんの一手間を惜しまないことや惜しまないような余裕が、うるおいのあるエレガントな生活を送る秘訣なのかなと思います。
吉野家でも、「並、味噌汁、卵」に「おしんこ」を加えるだけでぐっとゴージャスになりますからね。
ほんの一手間で、ワンランク上の上質な生活を楽しみたいものです。
「ツイッター」でビジネスが変わる! Twitter Power (単行本(ソフトカバー))ジョエル・コム (著), 小林 啓倫 (翻訳)
■ツイッターを仕事に活用したい方、必読!
本書はアメリカで最も売れているツイッター入門書の翻訳版です。
サービス開始から、わずか3年で、
全世界のユーザー数4450万人(2009年6月・米調査会社コムスコア)、
日本のユーザー数193万人(2009年8月・ビデオリサーチインタラクティブ)に達したツイッター。
もはやインターネットでは、グーグルやヤフーなどの検索エンジンを超えた存在、とまで言われています。このツイッターをどうやって、ビジネスに使うのか?
すでにアメリカでは、多くの一流企業が、カスタマーサポートや
ブランディング・ツールとしてツイッターを活用しています。
日本でも著名人や企業が続々と利用を始めました。
とはいえ、何もわからないまま使ってしまっては、期待した効果は得られません。
「140字の書込みをするだけ」というシンプルなシステムだからこそ
基本的なマナーを押さえ、ちょっとした工夫をすることが必要なのです。IT先進国アメリカの最新事例を満載した本書を読んでおけば、
ビジネスに使うためのツイッター作法が、完璧に身につくでしょう。
序章 ツイッターで何ができるのか?
第1章 ソーシャルメディアによる情報革命
第2章 ツイッターが成功した理由
第3章 ツイッターの正しい始め方
第4章 フォロワーを増やす秘訣
第5章 よいつぶやきを書くための基本ルール
第6章 ツイッターをビジネスに活用する
第7章 ツイッターでブランドを構築する
ワンランク上の問題解決の技術《実践編》 視点を変える「ファンクショナル・アプローチ」のすすめ (単行本(ソフトカバー))横田 尚哉 (著)
先日の
・呪いの解き方―なぜかツイてない日の作法:[俺100]
という本は、本のタイトルと中身とのアンバランスな感じがあったけど、
本書も、「パソコンは日本語をどう変えたか」というタイトルは中身を適切に表しているとは言い難い。
どちらかというと逆に「日本語はパソコンをどう変えたか」という方が適切だろう。
または、サブタイトルの「日本語処理の技術史」とか。
でも、タイトルと中身は違ったけど読んでみたら、プロジェクトXが大好きな私には楽しめる内容だった。
初期には大量のデータ処理能力を見込まれて官公庁に大量にコンピュータが導入されたものの、そこで問題になったのが「漢字」。
役所からの手紙にカタカナで自分の名前を書かれて激高する人続出。
そこで、コンピューターで漢字の処理が急務となるわけですが…
PC98全盛時代から、ワープロの普及、PC/AT互換機の台頭、Windowsの普及、ケータイ文字入力の日本語表現、マックのきれいなフォントなど、時系列に沿ってその時々の技術者の証言を元に丁寧に解説されています。
面白かったといえば、失礼ですが、1986年当たりでは「葛飾区」の「葛」の字が「人カツ」と「ヒカツ」で混在していたという話。
むしろ、正しい「人カツ」の方が外字扱いのため、「ヒカツ」の方が優勢だったとか。
個人が間違えるならともかく、新聞社によっても表記がばらばらだったというのは驚きです。
今でも個別には色々こういう問題はあるとは思いますが、「渡辺」の「辺」などは異体字が100以上もあるそうですので、気の遠くなる話ですね。
技術史やプロジェクトX好きな方におすすめ。
パソコンは日本語をどう変えたか (ブルーバックス 1610)
YOMIURI PC 編集部 (編集)
内容紹介「現在の日本語」を作ったのはコンピューター技術者たちだった!日本語処理技術の進歩と、言葉への影響を追う
「かな漢字変換」に代表される、日本語処理システム。パソコン、ワープロ、携帯電話などの日本語処理システムは、どう開発され、言語そのものにどんな影響を及ぼしたのか。開発に携わった技術者たちの証言を拾い集め、日本語処理システムの発展を描いていく。後世に伝える貴重な技術史の集大成。『YOMIURI PC』創刊10周年記念の大型連載が、大幅加筆で新書化。目次第1章 「漢字」がコンピューターに登場した日
第2章 国産機種で広まった日本語処理
第3章 ワープロ専用機と「かな漢字変換」の進化
第4章 DOS/Vが夢見た「世界標準」
第5章 「工業規格」が使用漢字を決めた
第6章 「ケータイ文字入力」が日本語表現を変えた
第7章 フォント制作技術の最前線
第8章 大規模文字セット――深遠なる漢字の世界
第9章 漢字新時代――JIS2004の静かなる船出
第10章 パソコンは「日本語力」を低下させたか?
さて、昨日こんな面白そうな番組がクローズアップ現代で放送されたので録画してました。
コピペ
~「ネットの知」とどう向き合うか~インターネットで見つけた文章をコピー&ペーストして、自分の文章にしてしまう"コピペ"。ある大学では提出されたレポートの半数近くがコピペで作成されていたという事実が明らかになった。夏休みには小中学生向けに開設された「コピペで書ける読書感想文」のサイトがアクセス数を伸ばし、大人の世界でも、役所が募集したパブリックコメントに大量のコピペの「組織票」が提出されるなど、コピペは今、社会全体に広がりつつある。「コピペは人間の考える力を弱める」と批判の声が上がる一方、「新たな知の技法」として肯定的に捉えるべきだとの意見もある中、私たちはネット上に広がる膨大な情報とどう向き合っていくべきか考える。
(NO.2623)
夜10時頃録画していたものを見ようとしたら、突然首相が辞任という事でびっくり。
結局、首相関連のニュースを見ていて、肝心のコピペ番組は見ないままに…
今日こそ見るぞ!
「ブログを作ったもののアクセスが上がらない」「アフィリエイトを始めたものの売り上げが上がりません」
週末起業フォーラムで認定コンサルタントをやってる私の元には、こんな質問がしょっちゅう寄せられます。
「ブログさえ作れば!」「アフィリエイトさえ始めれば!」と思って始めたものの、最初の段階で思うようにはいかずに苦労する方も多いようです。
そういう場合「コンテンツの蓄積が少ないですね」「もう少しタイトルやキャッチフレーズを工夫しましょうか」「まずは黙って3ヶ月」などとアドバイスをする場合が多いです。
(実際一週間くらいで結果を求められても困る)
しかし、その後1年くらい黙々と続けてもアクセスが上がらない場合もある。
その場合、勢い他人への妬みもともなう場合も多く「俺のページの方が質量ともに充実してるのに!なんであのページの方が!」という口調になる。
そんな場合のアドバイスをどうしたものかと思ってたけど、この本を渡すといいかも。
プロローグより
私たちは、何よりも自分が組み込まれているネットワークの構造を把握しなければいけない。
そして、その特徴を知らなければいけない。
それらを自覚的に分析することによって、自分の取るべきポジション、果たすべき役割、激変に対する備えを理解できるようになる。
きわめて少数の人がなんらかの資源を寡占する状況を「格差」というのなら、世の中は格差を生み出すメカニズムだらけである。 ところが極端な分布を形成する場合、格差を認識するのは案外と難しい。 なぜなら、圧倒的多数の人は、ほぼ同じ程度の資源しか持っていない「負け組」なのだから。
ネットの場合、特に現実社会と違って縁戚関係や地域社会との関係などの強制的な関係が少ないので、同じような趣味で同じ考え方の人が集まりやすいので、余計に同質化しやすく、同じような情報しか持っていない人が集まりそうですね。
さて、このリンクがリンクを呼び、PVがPVを呼ぶような現在のネット社会で生き残る道はというと…
自分がネットワークの中でどの立ち位置でどの役割を選ぶかで決まります。
そうすると、当然情報発信力があるオピニオンリーダーが有利なのは間違いないでしょう。
しかし、本書では専門能力があり情報発信能力があるオピニオンリーダーのみが有利ではないとしています。
ネットワークにおける各人の役割が下記のとおりだとすると
・コネクター クラスター間をつなぐ役
・メイブン 事情通、情報通
・セールスマン 強い説得力の持ち主
・門番 情報を制御する人
・橋渡し役 誰がなにを知っているかを外部に伝える
・調整役 クラスター間の繋がりを有効的に作り出す
この六つの役割のうち、今後注目されるポジションはどこでしょうか。
答えはあえてここでは言いませんが、自分の得意なポジションがどれかを考えてみるのも一興ですね。
この自分の役割を考えると同時に、あるコミュニティに入った場合そこの人間関係(ネットワークの構造)をじっくりと観察することも大事だとしています。
どこの会社でも表向きの役職とは別に「あいつには気をつけろ」的な、お局様やくせものがいたりしますがそれと同じような隠れた構造を見つけるとこですね。
コミュニティの中で「みんなが均一にリンクを持っている」または「一人がリンクを多数持ち、他の人はそれにぶら下がっている」などなどの構造を探し出し、ネットワーク構造の隙間をうまく埋めると、すばやくいいポジションに入る事ができます。
しかし、対立関係にあるグループをつなげるようと暗躍するのは、要注意。
対立するには理由があって対立したり溝があるので、セコセコと自分の立場を良くしようと両方にいい顔をするのは失敗するケースが多いようです。そして両方から嫌われる。
あと、ネットワークは格差などを生む増幅するという性質がありますが、それと同様にゼロはいくつかけても、いくつ足してもゼロという性質もあります。
ネットワークでは、「マイミクになっただけのひと」「オフで名刺交換だけした人」などがこれにあたります。
「人脈はあるはずなのに…」と思ってる方は、この辺のところだけに一生懸命な人なのかも。
新書ということで、ネットワーク理論に関して基本的な事から説明しているし、日本人の著者なので最近の日本のネットの事例が多いのも嬉しい。
その分肝心の「リンク格差とリンク戦略」を読むためには第6章まで読まなければなりませんが、ネットワーク理論の本を色々読んだ方も復習のつもりで読むといいかも。
巻末に、本書中で引用された参考文献の一覧があるのも嬉しい。
今年の正月に情報考学 Passion For The Futureの橋本さんとたつをの ChangeLogのたつをさんと、ポッドキャストで今年1年の予想をしました。
そのときに私は「今年は格差ブログが来る」として、
・多重リンク債務者 (相互リンクをしようとするけど、リンクの価値が違うのでたくさんリンクを張らなければならないけどスペースが無い。リンクの借りを返せない。そして、そのリンクを返そうとしてまた相互リンクを依頼してニッチもサッチも行かなくなる)
・俺俺リンク 「あー俺だけどトップページにリンクして貰える?」
ということを言った様な気がしたのですが(カットされたかも)そんな時代も近いかもしれません。(来ないで欲しいですが)
そして本書では、歴史的にはあまりにも格差が広がった場合には「暴動」「革命」が起こったとしてます。
ネット社会での「暴動」「革命」がどんな形で起こるのかは少し楽しみだったり。
スパムはすでにあるし、「アフィリエイト拒否!ストライキ!」「ブログ更新停止!ストライキ」とかは全然困らなさそう。
平和が一番ですけどね。
リンク格差社会 ~ウェブ新時代の勝ち組と負け組の条件~ (マイコミ新書)
江下 雅之 (著)
ブログやSNSはリンクを可視化する装置であるといえる。
多様なリンクを形成できた者は多様な情報が得られるがゆえに、人との交流、ビジネスチャンスといった面で多くの利点を享受でき、逆に、リンクの連鎖に取り残された者は、偏った情報に翻弄されたり、孤立を余儀なくされたりするという、新たな「格差」が生まれつつある。
本書ではリンクの連鎖という視点から、激動の時代に勝ち残るための新戦略を提示する。
●主な参考文献・関連図書
急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則 [SB文庫]
マルコム・グラッドウェル (著),
複雑な世界、単純な法則 ネットワーク科学の最前線
マーク・ブキャナン (著),
新ネットワーク思考―世界のしくみを読み解く
アルバート・ラズロ・バラバシ (著),