木村剛さんの投資戦略の発想法を早速買って読んでみました。
参考
●[俺100]:木村剛さんの名著「投資戦略の発想法」全面改訂で復刊!
●週刊!木村剛 powered by ココログ: [ゴーログ] 「最新版 投資戦略の発想法」が書店に並びました!
11万部のベストセラーとなった旧版の投資戦略の発想法(講談社)の発行から4年半が経過して、その間の社会情勢金融情勢の変化に合わせて、改訂版が出版されたました。
ページ数も大幅にアップしてますし、資料も最新のものに差し替えられてます。
また、昨今話題となっている、ペイオフ解禁、フィッシング詐欺、年金不安、買収騒動などは、より詳しく説明されています。
主な新しく追加された項目は(一部のみ)
・もうだまされるのはやめよう
・ホリエモン騒動が教えてくれたこと
・戦後六十年目に考えること
・私たちも資本主義経済の中で生きている
・投資戦略は小手先の技術ではない。
・十年後は誰にも予測できない
・あなたの仕事を資産運用ととらえる
・仕事を通じて自分のバリューを上げる
・一流になるために120%の力を注ぎ込む
・公的年金はあてにしない
・お金は日本銀行の借用書
・経済理論と現実経済の違い
・資本主義経済との付き合い方
・ひとつのカゴに卵を盛るな
・従業員で終わるか?オーナーになるか?
・私たちはコンピュータではない
・アセット・アロケーションを実行しよう
・ファンドマネージャーを雇うべきか?
・個別株式を買うことを推奨する理由
・PERやROEを分析すれば勝てるのか?
・転職したい会社の株を買え?
・プロのポートフォリオマネージャーに勝つ
・勝ち組に残るために為すべきこと
他多数
と、追加された分だけで新しく本が一冊書けそうな位ですね。
実際ページ数も140ページほど増えてます。
ツイてます!
しかも、値段は100円上がったのみ!
これは嬉しい。
相変わらず、序盤で本格的な投資の話に入る前に
「投資にうつつを抜かすより、自分自身を抑制して管理し、仕事を通じて自分の市場価値を上げることが最大の投資」
という、ありがたいお説教が聞けるのが嬉しい。
そこで、読むのをやめて、仕事に励むのも良いでしょう。
戦後60年目の節目という事で、戦後の株価の推移や金利の変化、庶民の生活に関係する物価の変化も付録で付いてます。
戦後の日本人の生活の変化を見ながら、資産形成について考えるのも一興ですね。
この付録の戦後の経済の移り変わりの部分は、最近神田昌典さんの人生の旋律 死の直前、老賢人は何を教えたのか?を読んだので特に味わい深いです。
さて、それでこの新しい版の投資戦略の発想法が良い事づくめかと言うと、実はそうでもない。
私の中ではたった1点不満があります。
しかし、その部分は結構大きい
実は、旧版では巻末に「投資を始める前にこの本を読んでおこう」という項目で良書を15冊紹介していました。
それも、単に参考文献として書名を羅列したものではなく、木村剛さんの丁寧な解説が付いていました。
この部分が、新刊で削られているのは非常に残念です。
旧版の投資戦略の発想法(講談社)から、新版投資戦略の発想法(アスコム)の間に大きな社会情勢・金融情勢の変化があったにしろ、それらの名著15冊の価値はなんら変わることがないはずです。
いえ、むしろ昨今の個人投資ブームを煽るような、マネー本投資本が粗製濫造されてるような状況では、その価値は相対的に上がってると言えるのではないでしょうか?
実際本書でも(p427より引用)
残念ながら、書店でえらそうに平積みになってる投資本の中には読むに耐えない悪質なものが多く混入しています。その一方で、もう少し実践的な投資の参考書が欲しいという方々はかなりいらっしゃいます。この投資戦略の発想法で投資の王道を学んだ後でも、やはりマネー雑誌が恋しい方もいらっしゃるでしょう。実際、2001年に投資戦略の発想法を著した私のもとにも、そういう読者の声が数多く寄せられました。
と、書いてあるじゃないですか!
その声を受けて発刊された
フィナンシャル ジャパンも、いい雑誌と思いますし、そういう良質な雑誌は紹介されてしかるべきと思います。
だからと言って、「投資を始める前にこの本を読んでおこう」の項目がなくなっても良いということには、ならないと思います。
もちろん、新版の投資戦略の発想法(アスコム)の本文中にも豊富な参考文献が引用文付きで、著者、出版社名、発行年度も明記してきちんと紹介されてますので、丁寧に読んで、それを全部メモして自分でまとめれば、書名や出版社名はわかります。
しかし!やはり私は旧版のp310からの「投資を始める前にこの本を読んでおこう」の部分が好きだったんですよ!
この部分をコピーして財布に忍ばせて、書店に行って「この本ありますか?なかったら注文します」と、店員さんに声を掛けたのが昨日のことのように思い出されます。
本当に残念でなりません。
と、散々書いておきながらも、私は旧版も持ってるんで全然困らないんです。
ツイてる!幸せ!
という事で、新しい版の投資戦略の発想法(アスコム)で本文中に出てくる文献のメモ
●出てくるページ、本のタイトル、出版社、著者、訳者
p24,投資戦略の発想法―ゆっくり確実に金持ちになろう講談社 木村 剛 (著)
p53,間抜けのウィルソン マーク・トウェイン
p54,ウォール街のランダム・ウォーカー―株式投資の不滅の真理日本経済新聞社 バートン マルキール (著), Burton G. Malkiel (原著), 井手 正介 (翻訳)
p88,となりの億万長者―成功を生む7つの法則 早川書房トマス・J. スタンリー (著), ウィリアム・D. ダンコ (著), Thomas J. Stanley (原著), William D. Danko (原著), 斎藤 聖美 (翻訳)
p97,ウェルス・マネジメント―FPのための資産最適運用の実践ガイドダイヤモンド社 ハロルド・R. エバンスキー (著), Harold R. Evensky (原著), 三原 淳雄 (翻訳), 北山 雅一 (翻訳)
p192,竹中プランのすべて―金融再生プログラムの真実アスキーコミュニケーションズ 木村 剛 (著)
p205,デモクラシーと市場の論理東洋経済新報社 猪木 武徳 (著)
p231,おカネに目覚めよ、日本人!毎日新聞社 ティモシー マッカーシー (著), Timothy F. McCarthy (原著)
p285,敗者のゲーム(新版) なぜ資産運用に勝てないのか日本経済新聞社チャールズ・エリス (著)
p291,この3年が投資信託の勝負どき―長期保有型投信こそ財産づくりの本命だ明日香出版社 澤上 篤人 (著)
p296,ファンドマネジメント―マーケットの本質と運用の実際金融財政事情研究会 山崎 元 (著)
p298,アセット・マネジメント・ビジネス近未来ニッセイ基礎研究所 (著), 萩尾 博信 (編集), 田中 周二 (編集)
p313,ウォール街のランダム・ウォーカー―株式投資の不滅の真理日本経済新聞社 バートン マルキール (著), Burton G. Malkiel (原著), 井手 正介 (翻訳)
p316,投資苑 - 心理・戦略・資金管理パンローリングアレキサンダー エルダー (著), 福井 強 (翻訳), Dr. Alexander Elder (著)
p321,賢いはずのあなたが、なぜお金で失敗するのか(文庫版)日本経済新聞社 ゲーリー ベルスキー (著), トーマス ギロヴィッチ (著), Gary Belsky (原著), Thomas Gilovich (原著), 鬼沢 忍 (翻訳)
p323,ファンドマネジメント―マーケットの本質と運用の実際金融財政事情研究会 山崎 元 (著)
p324,敗者のゲーム(新版) なぜ資産運用に勝てないのか日本経済新聞社チャールズ・エリス (著)
p325,インデックス・ファンドの時代―アメリカにおける資産運用の新潮流東洋経済新報社,ジョン・C. ボーグル (著), John C. Bogle (原著), 井手 正介 (翻訳), みずほ年金研究所 (翻訳)
p336,ピーター・リンチの株式投資の法則―全米No.1ファンド・マネジャーの投資哲学ダイヤモンド社 ピーター リンチ (著), Peter Lynch (原著)
p340,株で富を築くバフェットの法則―全米NO.1資産家の投資戦略ダイヤモンド社ジュニア,ロバート・G. ハグストローム (著), Robert G.,Jr. Hagstrom (原著), 三原 淳雄 (翻訳), 土屋 安衛 (翻訳)
p384,金融イソップ物語―“あと一歩”で儲け損なった男たちの話
p384,グローバル・マネー―「現代の妖怪」が世界経済を席捲する徳間書店 保田 圭司 (著)
p398,日本の戦後〈上〉講談社 田原 総一朗 (著)
p398,日本の戦後 (下)講談社 田原 総一朗 (著)
p411,おカネに目覚めよ、日本人!毎日新聞社 ティモシー マッカーシー (著), Timothy F. McCarthy (原著)
p422,ファンドマネージャーの知恵同友館 渡辺 幹夫 (著)
p425,賢いはずのあなたが、なぜお金で失敗するのか(文庫版)日本経済新聞社 ゲーリー ベルスキー (著), トーマス ギロヴィッチ (著), Gary Belsky (原著), Thomas Gilovich (原著), 鬼沢 忍 (翻訳)
●旧版の投資戦略の発想法(講談社)の「投資を始める前にこの本を読んでおこう」で紹介されてた15冊
(しかし、書名だけ書いても木村剛さんの解説がなければ意味がない)
投資戦略基本
・敗者のゲーム(新版) なぜ資産運用に勝てないのか日本経済新聞社チャールズ・エリス (著)
・ウォール街のランダム・ウォーカー―株式投資の不滅の真理日本経済新聞社 バートン マルキール (著), Burton G. Malkiel (原著), 井手 正介 (翻訳)
・インデックス・ファンドの時代―アメリカにおける資産運用の新潮流東洋経済新報社,ジョン・C. ボーグル (著), John C. Bogle (原著), 井手 正介 (翻訳), みずほ年金研究所 (翻訳)
・ウェルス・マネジメント―FPのための資産最適運用の実践ガイドダイヤモンド社 ハロルド・R. エバンスキー (著), Harold R. Evensky (原著), 三原 淳雄 (翻訳), 北山 雅一 (翻訳)
・リスク〈上〉―神々への反逆日本経済新聞社 ピーター バーンスタイン (著), Peter L. Bernstein (原著), 青山 護 (翻訳)
・リスク〈下〉―神々への反逆日本経済新聞社 ピーター バーンスタイン (著), Peter L. Bernstein (原著), 青山 護 (翻訳)
投資心理
・賢いはずのあなたが、なぜお金で失敗するのか(文庫版)日本経済新聞社 ゲーリー ベルスキー (著), トーマス ギロヴィッチ (著), Gary Belsky (原著), Thomas Gilovich (原著), 鬼沢 忍 (翻訳)
・マーケットはなぜ間違えるのか東洋経済新報社 田中 泰輔 (著)
・ファンドマネジメント―マーケットの本質と運用の実際金融財政事情研究会 山崎 元 (著)
・ファンドマネージャーの知恵同友館 渡辺 幹夫 (著)
偉大な投資家たち
・ピーター・リンチの株で勝つ―アマの知恵でプロを出し抜けダイヤモンド社 ピーター リンチ (著), ジョン ロスチャイルド (著), Peter Lynch (原著), John Rothchild (原著), 三原 淳雄 (翻訳), 土屋 安衛 (翻訳)
・ピーター・リンチの株式投資の法則―全米No.1ファンド・マネジャーの投資哲学ダイヤモンド社 ピーター リンチ (著), Peter Lynch (原著)
・株で富を築くバフェットの法則―全米NO.1資産家の投資戦略ダイヤモンド社ジュニア,ロバート・G. ハグストローム (著), Robert G.,Jr. Hagstrom (原著), 三原 淳雄 (翻訳), 土屋 安衛 (翻訳)
・ウォーレン・バフェット 自分を信じるものが勝つ!―世界最高の投資家の原則ダイヤモンド社 ジャネット ロウ (著), Janet Lowe (原著), 平野 誠一 (翻訳)
肩肘張らずに読める読み物
・おカネに目覚めよ、日本人!毎日新聞社 ティモシー マッカーシー (著), Timothy F. McCarthy (原著)
・この3年が投資信託の勝負どき―長期保有型投信こそ財産づくりの本命だ明日香出版社 澤上 篤人 (著)